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メジャーリーグ全30チームを網羅するように、メジャーリーグ移籍情報・順位予想・成績などをできるだけ公平な目線で書いています。

シカゴ カブス 2020年レビュー

今回は、ナ・リーグ中地区1位のシカゴ・カブスです。

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今年はダルビッシュ有が大活躍しましたので、TVで観戦した人も多かったのではないでしょうか。

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  • 2020年順位表

今年は2017年以来3年ぶりに中地区優勝しました。今年のプレーオフは、特別ルールで1リーグから8チームも出場できたので、中地区からは5チーム中4チームがプレーオフに進出しました。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)

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2020年 ナ・リーグ順位表

  • 野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・長打率OPSが、ナ・リーグ15チーム中10~12位ですので打撃は低迷しました。TVで観戦していた人も、ダルビッシュへの援護が少ない打線だと感じた人が多かったのではないでしょうか。

打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 出塁率 長打率 OPS
1918 265 422 74 248 24 .220 .318 .387 .705
- 10位 13位 9位 10位 8位 13位 10位 12位 10位

 個人打撃成績です。主なスターティングラインナップは以下の通りです。

打順 名前 守備位置 打率 打点 本塁打 OPS
1 ブライアント .206 11 4 .644
2 リゾ .222 24 11 .755
3 エス .203 24 8 .599
4 シュワーバー .188 24 11 .701
5 コントラレス .243 26 7 .763
6 ボーティ .200 29 7 .711
7 ヘイワード .265 22 6 .848
8 キプニス .237 16 3 .744
9 ハップ .258 28 12 .866

 ブライアント、リゾ、バエスコントラレス、ヘイワードなど、2016年のワールドシリーズ優勝に貢献した主力野手がかなり残っています。しかし中軸打者のブライアント、リゾ、バエスの打率が2割前半とだったことが、チームの打撃成績低迷に影響しました。打撃は低迷しましたが、リゾ、バエスは守備で貢献しゴールドグラブ賞を取りました。

シーズン途中にメイビン・ハミルトンという足の速い選手を獲得しました。プレーオフを見据えてのことです。カブスは2018年もシーズン中のトレード期限までに、テレンス・ゴアという足のスペシャリストを獲得しました。カブスは足の速い選手をシーズン終盤の1点を争う接戦に貴重な戦力と見ているのがよくわかります。

  • 投手成績

投手成績は防御率・失点・自責点・WHIP・被打率がナ・リーグで3~5位と好成績でした。今年は投手力で地区優勝を果たしました。

防御率 完封 セーブ 失点 自責点 本塁打 与四球 奪三振 WHIP 被打率
3.99 8 16 240 230 74 182 523 1.22 0.233
5位 1位 2位 3位 5位 8位 3位 8位 4位 5位

 個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。(名前の横に(2)と表記している選手は、シーズン途中に移籍した選手で、成績は1年間通算・2チーム合計の成績です)

  名前 勝利数 先発試合数 イニング 防御率 WHIP
先発 ダルビッシュ 8 12 76 2.01 0.96
ヘンドリクス 6 12 81.1 2.88 1.00
ミルズ 3 12 61 5.16 1.33
レスター 5 11 62.1 4.48 1.16
チャットウッド 2 5 18.2 5.3 1.66
  名前 SV 登板試合数 イニング 防御率 WHIP
救援 ジェフレス 8 22 23.1 1.54 0.94
アンダーウッド 0 17 20.2 5.66 1.50
テペラ 0 21 20.2 3.92 1.40
オーシック(2) 0 17 18.1 6.38 1.42
ウィンクラー 0 18 18.1 2.95 1.20
ウィック 4 19 17.1 3.12 1.38
ライアン 1 18 15.2 5.17 1.40
キンブレル 2 18 15.1 5.28 1.43

今年はなんといってもダルビッシュの活躍でしょう。惜しくもサイ・ヤング賞は逃しましたが、ファイナリストに残り2位に選ばれ、素晴らしい活躍でしたた。先発陣は、4人が規定投球回数に達し、安定したローテーションでした。

 抑えは、キンブレルが期待を裏切りましたが、代わりにミルウォーキーから移籍したジェフレスがWHIP 0.94、防御率1.54で8セーブをあげ、しっかりと抑えの役割を果たしました。

  • まとめ

 打撃陣の主力が復調すれば、チームは安泰でしょう。ただ、フロントに大きな動きがあります。ボストン・レッドソックスシカゴ・カブスの古豪2チームをワールドシリーズ優勝させ、「バンビーノの呪い」と「ビリー・ゴードの呪い」の両方を解いたセオ・エプスタインがカブスを去ります。これがチームにどういう影響を与えるでしょうか。

 就任一年目で地区優勝に導いた、デイビッド・ロス監督の手腕に期待がかかります。

 それと、かつて所属していた藤川球児が現役を引退するというニュースを、カブスツイッターにアップしていました。ずいぶん前にチームを離れた選手を、こうやってフォローしている温かい姿勢に感心しました。

 次は、ナ・リーグ中地区2位のセントルイス・カージナルスです。