メジャーリーグ ファン ブログ

メジャーリーグ全30チームを網羅するように、メジャーリーグ移籍情報・順位予想・成績などをできるだけ公平な目線で書いています。

アトランタ ブレーブス 2020年レビュー

今回は、ア・リーグ東地区首位のアトランタ・ブレ―ブスです。

2018年から3年連続地区優勝を達成しました。1991年から2005年まで、ストライキでシーズンが途中終了した1994年を除き、14年連続で地区優勝をした黄金時代の再来かもしれません。

  • 2020年順位表

2位のマイアミ・マーリンズと4ゲーム差しかありませんが、得失点差を見るとナ・リーグ東地区ではアトランタだけが得点が失点を上回っており、同地区内では圧倒的な強さでした。総得点はロサンゼルス・ドジャースに次ぐ2位で得点能力の高いチームでした。

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2020年 ナ・リーグ順位表
  • 野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・長打率OPSが、ナ・リーグ15チーム中1~2位と、ドジャーズと1・2を争う強力打線でした。

打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 出塁率 長打率 OPS
2074 348 556 103 338 23 .268 .349 .483 .832
- 2位 1位 2位 1位 9位 2位 1位 2位 1位

個人打撃成績を見ていきましょう。主なスターティングラインナップは以下の通りです。打席数の多い順に記載しましたので、主力選手だと思われる外野手のインシアーテや二塁手のアルビーズが下の表に入れられませんでした。これは選手層の厚さを物語っています。

打順 名前 守備位置 打率 打点 本塁打 OPS
1 アクーニャ .250 29 14 .987
2 フリーマン .341 53 13 1.102
3 オズーナ .338 56 18 1.067
4 ダーノー .321 34 9 .919
5 スワンソン .274 35 10 .809
6 ライリー .239 27 8 .716
7 デュバル .237 33 16 .833
8 マーケイキス .254 15 1 .704
9 カマルゴ .200 9 4 .611

 OPS1.000を超えた選手が、フリーマン、オズーナとチームに2人もいて、さらにアクーニャ、ダーノーの2人がOPS.900を超えました。この4人はシルバースラッガー賞を受賞しました。1つのチームから4人も選ばれるほどの超強力打線でした。

 そしてフリーマンは、MVPを受賞しました。

オズーナの加入は打線の強化だけでなく、ムードメーカーとしての役割も果たしました。今年はチャンスで打つと、選手みんなが”Mix It Up”のポーズをしていました。

  • 投手成績

続いてチーム投手成績です。投手成績は防御率・失点・自責点・WHIPがナ・リーグ15チーム中7~8位ですので、真ん中あたりに位置しています

防御率 完封 セーブ 失点 自責点 本塁打 与四球 奪三振 WHIP 被打率
4.41 4 13 288 257 69 220 506 1.36 0.247
7位 8位 6位 7位 7位 4位 12位 11位 8位 9位

個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。(名前の横に(2)と表記している選手は、シーズン途中に移籍した選手で、成績は1年間通算・2チーム合計の成績です)

  名前 勝利数 先発試合数 イニング 防御率 WHIP
先発 フリード 7 11 56.0 2.25 1.09
アンダーソン 3 6 32.1 1.95 1.08
ライト 2 8 38.0 5.21 1.55
トムリン 2 5 39.2 4.76 1.21
マイロン(2) 1 9 39.0 6.69 1.56
  名前 セーブ 登板試合数 イニング 防御率 WHIP
救援 マツェック 0 21 29.0 2.79 1.14
グリーン 0 28 27.2 2.6 1.12
デイトン 0 18 27.1 2.3 1.21
ジャクソン 0 19 26.1 6.84 1.97
マランソン 11 23 22.2 2.78 1.28
ミンター 0 22 21.2 0.83 1.11
マーティン 1 19 18.0 1.00 0.61
オデイ 0 19 16.1 1.10 0.80
スミス 0 18 16.0 4.50 0.94

先発陣は、規定投球回数に達した人が1人もおらず、固定するのに苦労しました。8月末にマイロンをボルティモア・オリオールズからトレードで獲得しましたが活躍できませんでした。その中で、フリードは規定投球回数に4イニング不足しましたが、7勝0敗、防御率2.25とシーズンを通して安定した投球を見せました。ゴールドグラブ賞も獲得しブレーブスのエースに成長しました。

 期待の新星も現れました。弱冠22歳のアンダーソンが8月下旬にメジャーに昇格すると、1ヶ月で3勝をあげ信頼できる先発投手に定着しました。さらにプレーオフではドジャースとのナ・リーグ優勝を決するNLCS第7戦の先発も任されました。

 また救援陣は、多くがWHIP1.20以下で信頼できる投手が沢山いました。

 

  • まとめ

1991年~2005年に14年連続地区優勝をしていた黄金時代は、強力な投手陣が原動力でした。2018年~2020年の連続地区優勝は、フリーマン、アクーニャといった野手陣の活躍が目立ちます。フリード、アンダーソンに加えてあと一人安定した先発投手がいると盤石な強さになりそうです。またアトランタ・ブレーブスがこの14年連続と3年連続地区優勝の間にワールドシリーズを制覇したのは1995年の1回だけですので、プレーオフの戦い方が来年の課題です。

次は、ナ・リーグ東地区を2位のマイアミ・マーリンズです。