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メジャーリーグ全30チームを網羅するように、メジャーリーグ移籍情報・順位予想・成績などをできるだけ公平な目線で書いています。

フィラデルフィア フィリーズ 2020年レビュー

今回は、ナ・リーグ東地区3位のフィラデルフィア・フィリーズです。野手ではブライス・ハーパー、マカッチェン、リアルミュート、グレゴリウス、セグラ、投手ではアリエッタ、ウィーラーと実績のある選手を沢山集めて、今年は監督にジョー・ジラルディを招聘し盤石な体制を築いたように見えましたが、プレーオフ進出を逃しました。

  • 2020年順位表

今年はナ・リーグ東地区3位です。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)

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2020年 ナ・リーグ順位表

2011年に地区優勝してから、10年近くプレーオフに進出していません。2018年から大型補強を続けていますが、ワイルドカードにもう一歩というところまではいくものの、プレーオフ進出を逃し、結果に結びついていません。 今年は失点がナ・リーグで2番目に多く、大型補強が野手に偏っていたことが問題でした。

  • 野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。野手を2018・19年オフに大型補強したので、得点・長打率OPSが、ナ・リーグ15チーム中4~6位と打撃は上位に位置する成績を上げました。

打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 出塁率 長打率 OPS
1948 306 500 82 289 35 .257 .342 .439 .781
- 4位 8位 6位 5位 4位 6位 3位 6位 6位

主なスターティングラインナップは以下の通りです。

打順 名前 守備位置 打率 打点 本塁打 OPS
1 マカッチェン .253 34 10 .757
2 ホスキンス .245 26 10 .887
3 ハーパー .268 33 13 .962
4 リアルミュート .266 32 11 .840
5 セグラ .266 25 7 .769
6 グレゴリウス .284 40 10 .827
7 ブルース .198 14 6 .721
8 ボーム .338 23 4 .881
9 キンガリ .159 6 3 .511

 2019年に加入したハーパー、マカッチェン、リアルミュート、セグラ、2020年に加入したグレゴリウスは、期待を裏切らない成績を上げましたが、全盛期の成績とまではいきませんでした。金額に合った活躍かどうかは、少し疑問です。

 ベテランの移籍組だけでなく、今年は生え抜きのボームが活躍しました。もう一人くらいスタメンに定着する若手野手が現れるとチームは強くなると思います。

  • 投手成績

投手成績は防御率・失点・被打率がナ・リーグで14位と下から2番目の成績です。

防御率 完封 セーブ 失点 自責点 本塁打 与四球 奪三振 WHIP 被打率
5.14 5 11 311 284 80 185 532 1.48 0.279
14位 4位 12位 14位 12位 9位 4位 6位 13位 14位

個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。(名前の横に(2)と表記している選手は、シーズン途中に移籍した選手で、成績は1年間通算・2チーム合計の成績です)

  名前 勝利数 先発試合数 イニング 防御率 WHIP
先発 ノラ 5 12 71.1 3.28 1.08
ウィーラー 4 11 71.0 2.92 1.17
エフリン 4 10 59.0 3.97 1.27
アリエッタ 4 9 44.1 5.08 1.51
ベラスケス 1 7 34.0 5.56 1.56
ハワード 1 6 24.1 5.92 1.64
  名前 セーブ 登板試合数 イニング 防御率 WHIP
救援 ハンター 1 24 24.2 4.01 1.14
ネリス 5 24 21.2 4.57 1.71
フェルプス(2) 0 22 20.2 6.53 1.16
ワークマン(2) 9 21 19.2 5.95 2.24
ヘンブリー(2) 0 22 19.0 9.00 1.79
ヘイル(2) 0 11 17 3.71 1.59
パーカー 0 14 16.0 2.81 1.31

 先発は、ノラ、ウィーラー、エフリンの3本柱が安定していました。アリエッタも防御率5点台ですが4勝を挙げていますし、もう一人信頼できる先発投手がいれば万全です。贅沢を言えばきりがありません。

課題は救援陣です。抑えのネリスが5セーブをあげたものの、防御率4.57、WHIP1.71と機能せず、8月にボストン・レッドソックスからワークマンを獲得し、抑えを任せて5セーブをあげましたが、9月に入ってから負けが込み、移籍後は1勝4敗5セーブ、防御率6.92、WHIP2.46と、こちらも抑えの役割を果たせませんでした。中継ぎでシーズン通して活躍したのはパーカーとハンターの2人だけで、シーズン途中で移籍してきたフェルプス、へンブリーは、移籍後の防御率が10点を超えていました。プレーオフ進出を逃した原因は、救援陣の不甲斐なさにつきます。

  • まとめ

課題は投手の救援陣だということがはっきりしています。オフにしっかり補強されることを期待したいです。

次は、ナ・リーグ東地区4位のニューヨーク・メッツです。