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メジャーリーグ全30チームを網羅するように、メジャーリーグ移籍情報・順位予想・成績などをできるだけ公平な目線で書いています。

ニューヨーク ヤンキース 2020年レビュー

今回は、ア・リーグ東地区2位のニューヨーク・ヤンキースです。リーグ優勝40回を誇る名門球団です。しかし2009年が最後にリーグ優勝した年で、プレーオフに進出するものの、10年以上リーグ優勝に届いていません。2009年はワールドシリーズも優勝し、松井がワールドシリーズMVPを受賞した年です。

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  • 2020年順位表

今年はア・リーグ東地区2位で、ワイルドカードプレーオフに進み、2017年から4年連続のポストシーズン進出です。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)

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2020年 ア・リーグ順位表

9月初旬までは、ジャッジ、スタントンがケガで離脱して苦しい展開でしたが、最終的にワイルドカードで、ポストシーズンに進出を果たすところは、さすがヤンキースです。

  • 野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・打点・出塁率OPSが、ア・リーグ1位で、本塁打長打率ア・リーグ2位と、ア・リーグの最強打線でした。ジャッジとスタントンが、1ヶ月くらいケガで離脱しているにもかかわらず、この成績です。

打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 出塁率 長打率 OPS
1915 315 473 94 301 27 .247 .342 .447 .789
- 1位 8位 2位 1位 7位 6位 1位 2位 1位

主なスターティングラインナップは以下の通りです。

打順 名前 守備位置 打率 打点 本塁打 OPS
1 ルメイユ .364 27 10 1.011
2 ジャッジ .257 22 9 .891
3 ヒックス .225 21 6 .793
4 ボイト .277 52 22 .948
5 トーレス .243 16 3 .724
6 ウルシェラ .298 30 6 .858
7 サンチェス .147 24 10 .618
8 ガードナー .223 15 5 .747
9 フレイジャー .267 26 8 .905

 ルメイユがOPS1.011と、コロラド・ロッキーズ時代よりも打力が向上しました。高地のコロラドでは打球の飛距離が伸びるので、コロラドから他球団へ移籍すると打撃成績は落ちる傾向にあるのですが、ルメイユは逆に向上し、今年は2回目の首位打者を獲得しました。ロッキーズでも首位打者を獲得しているので、1900年以降で初めて両リーグで首位打者を獲得した選手になりました。出塁率OPSもリーグトップで、シルバースラッガー賞受賞は当然の結果です。MVPは惜しくも逃しました。

 ジャッジとスタントンは、シーズンはケガで休場した試合が多かったですが、ポストシーズンでは大活躍しました。

この2人の代わりに活躍したのがボイトです。22本のホームランで本塁打王を獲得しました。60試合で22本なので、162試合に換算すると59本も打つことになります。

 スタメンの中で特徴があるのは、捕手のサンチェスの打率.147です。いくら長打力があるからとはいえ、この打率なら守備の良いヒガシオカの出場機会を増やした方がいいのではないかと思ってしまいます。

  • 投手成績

投手成績は防御率・失点・WHIPがナ・リーグで5~8位と中位の成績です。選手のラインナップを見るともっといい成績を上げてもよさそうですが。

防御率 完封 セーブ 失点 自責点 本塁打 与四球 奪三振 WHIP 被打率
4.35 2 14 270 242 83 168 528 1.24 0.236
8位 8位 9位 6位 6位 13位 3位 5位 5位 4位

個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。

  名前 勝利数 先発試合数 イニング 防御率 WHIP
先発 コール 7 12 73.0 2.84 0.96
ハップ 2 9 49.1 3.47 1.05
田中 3 10 48.0 3.56 1.17
モンゴメリー 2 10 44.0 5.11 1.30
ガルシア 3 6 34.1 4.98 1.19
  名前 セーブ 登板試合数 イニング 防御率 WHIP
救援 キング 0 9 26.2 7.76 1.54
グリーン 1 22 25.2 3.51 0.82
ロアイシガ 0 12 23.0 3.52 1.22
セッサ 1 16 21.2 3.32 1.25
ホルダー 0 18 21.2 4.98 1.66
ネルソン 0 11 20.2 4.79 1.50
ブリットン 8 20 19.0 1.89 1.00
オッタビーノ 0 24 18.1 5.89 1.58
チャップマン 3 13 11.2 3.09 0.86

先発では、エースのコールが12試合先発して8試合のクォリティースタートと、安定感がありました。それに続く先発のハップ、田中将大防御率3点台ですので、先発2・3番手としては、及第点の活躍といったところでしょうか。田中は、シーズン前に打球が頭に当たるアクシデントがあったので、投球数の制限など慎重な起用をされていました。アクシデントがなければ、もう少し活躍できたと思います。ハップと田中がFAなので、2021年はどうなるでしょうか?

救援陣はチャップマンがシーズンを通して活躍できれば、もっといい成績が残せたと思います。チャップマンが不在の間は、ブリットンが抑えを担うなどヤンキースは選手層が厚いです。グリーン、ブリットン、チャップマンと3人が揃ったら、試合の終盤で逆転をするのが難しくなります。ポストシーズンでは、そういう戦い方をしていました。

  • まとめ

2020年はスタントン、ジャッジ、チャップマンと、主力にケガ人が沢山いました。ケガ人が少なければ、圧倒的な力で優勝したのではないかと思います。課題は、選手のコンディショニングにあるように思います。

次は、ア・リーグ東地区3位のトロント・ブルージェイズです。