今回は、ア・リーグ東地区4位のボルチモア・オリオールズです。オリオールズというと、プロ野球世界記録である、連続試合出場2632試合のカル・リプケンJRが頭に浮かんできます。メジャーリーグで、日本のプロ野球の鉄人・衣笠祥雄を超える記録ですから、その記録は相当偉大なものだと思います。
Iron Man. Forever.#Cal2131 | @CalRipkenJr pic.twitter.com/8nudSaM70M
— Baltimore Orioles 😷 (@Orioles) 2020年9月7日
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2020年順位表
今年はア・リーグ東地区4位です。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)
2017年から2019年まで3年連続で地区最下位で、特に目立った補強もなく、今年も最下位確定かと予想されましたが、1ゲーム差でボストン・レッドソックスを上回り4位という結果でした。しかし再建期にあることに変わりありません。再建期で戦力が低迷している上に、2020年3月のキャンプ中に、主砲のマンシーニが大腸がんの手術を受けていたことが発表され、戦線離脱することがわかりました。手術も治療も無事終わったことは何よりです。来年の復帰が待たれます。
TREY DID IT!!!! He competed chemotherapy!!! What a six months it has been. I’ve never been more proud & joyful ☀️ this is the best day ever!!!! Thank you for all the love and support. We are SOOOO grateful!!!!💗💗💗 @TreyMancini pic.twitter.com/dM7amk92GH
— Sara Perlman (@saraperlman) 2020年9月21日
チームの低迷を象徴するのは、クリス・デービスと2016年に球団史上最高額となる7年1億6100万ドルの契約を結んだことでしょう。この契約後に成績はドンドン下降し、2018年以降は打率が2割に届かないし、ホームランも20本以下と散々な成績です。2020年のスプリングトレーニングで、4割を打ったので、やっと復活かと思いましたが、レギュラーシーズンでは全く打てず、今年はとうとうホームランも0本です。あと2年も契約が残っているのですね。
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野手成績
チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・長打率・OPSが、ア・リーグ15チーム中6~8位と打撃は中位に位置する成績を上げました。しかし東地区はヤンキース、ブルージェイズ、レッドソックスなど打撃の良いチームが多く、ア・リーグ東地区では得点が一番少ないチームとなってしまいました。
打数 | 得点 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2026 | 274 | 523 | 77 | 264 | 19 | .258 | .321 | .429 | .750 |
- | 8位 | 3位 | 8位 | 8位 | 13位 | 3位 | 8位 | 6位 | 7位 |
主なスターティングラインナップは以下の通りです。
打順 | 名前 | 守備位置 | 打率 | 打点 | 本塁打 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | アルベルト | 二 | .283 | 22 | 3 | .698 |
2 | サンタンダー | 右 | .261 | 32 | 11 | .890 |
3 | イグレシアス | 指 | .373 | 24 | 3 | .956 |
4 | ヌネス | 一 | .256 | 31 | 12 | .816 |
5 | セベリーノ | 捕 | .250 | 21 | 5 | .710 |
6 | マウントキャッスル | 左 | .333 | 23 | 5 | .878 |
7 | ルイーズ | 三 | .222 | 32 | 9 | .713 |
8 | バライカ | 遊 | .277 | 16 | 8 | .791 |
9 | マリンズ | 中 | .271 | 12 | 3 | .723 |
イグレシアスが、規定打席数に届きませんでしたが、打率.373、OPS.956と今年は素晴らしい成績でした。デトロイト・タイガース時代は守備の人というイメージでしたが、打撃も開眼したようです。残念ながら、シーズン終了後トレードでロサンゼルス・エンゼルスに移籍してしまいました。
I be the I-G-G-Y, put my name in gold.
— Baltimore Orioles 😷 (@Orioles) 2020年11月12日
🗳️: https://t.co/KqPkOvDy1u pic.twitter.com/Z36bLNAr95
2015年ドラフト1巡目指名、生え抜きの23歳マウントキャッスルが、規定打席数に未達ながら3割を打ちました。こういう若手の台頭は楽しみです。
King of the castle 🏰 pic.twitter.com/gYVJUaSRou
— Baltimore Orioles 😷 (@Orioles) 2020年9月6日
サンタンダーとヌネスは長打力を発揮しました。2人ともベネズエラ出身の26歳。チームを引っ張っていくのかなぁと思ったのですが、シーズン終了後にヌネスは自由契約になってしまいました。
SANTANDER 💣 pic.twitter.com/gpheipzn9R
— Baltimore Orioles 😷 (@Orioles) 2020年9月2日
FEELS GOOD TO BE BACK. pic.twitter.com/vX9HNsOhrl
— Baltimore Orioles 😷 (@Orioles) 2020年9月1日
上記のように退団してしまう選手もいますが、マンシーニが復帰したら、面白そうな打線になりそうです。
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投手成績
投手成績は、防御率・失点・WHIP・被打率がア・リーグで7~11位と下位に位置しています。個人投手成績も見ていきましょう。
防御率 | 完封 | セーブ | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 与四球 | 奪三振 | WHIP | 被打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4.51 | 1 | 11 | 294 | 260 | 79 | 192 | 487 | 1.31 | 0.246 |
9位 | 11位 | 13位 | 9位 | 9位 | 8位 | 6位 | 13位 | 7位 | 11位 |
主な先発・救援投手は以下の通りです。(名前の横に(2)と表記している選手は、シーズン途中に移籍した選手で、成績は1年間通算・2チーム合計の成績です)
名前 | 勝利数 | 先発試合数 | イニング | 防御率 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|
先発 | カッブ | 2 | 10 | 52.1 | 4.30 | 1.34 |
ミーンズ | 2 | 10 | 43.2 | 4.53 | 0.98 | |
ロペス(2) | 2 | 6 | 39.0 | 6.69 | 1.49 | |
ウォジェハウスキー | 1 | 7 | 37.0 | 6.81 | 1.62 | |
エイキン | 1 | 6 | 25.2 | 4.56 | 1.44 | |
ルブラン | 1 | 6 | 22.1 | 8.06 | 1.57 |
名前 | セーブ | 登板試合数 | イニング | 防御率 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|
救援 | エシェルマン | 0 | 12 | 34.2 | 3.89 | 1.24 |
レイキンス | 1 | 22 | 25.2 | 2.81 | 1.48 | |
サルサ― | 5 | 19 | 22.2 | 5.56 | 1.50 | |
フライ | 0 | 22 | 22.0 | 2.45 | 1.41 | |
スコット | 1 | 25 | 20.2 | 1.31 | 1.06 | |
テイト | 0 | 12 | 16.2 | 3.24 | 0.84 | |
アームストロング | 0 | 14 | 15.0 | 1.80 | 0.80 |
規定投球回数に達した投手は1人もいません。安定した先発がカッブとミーンズの2人だけでは、先発投手の数が足りません。ただ、ミーンズは昨年から先発に定着し、今年はWHIP0.98と先発投手で1を下回っているので、かなり優秀な成績です。四球が少なくコントロールがいいことが特徴です。
John Means, Filthy 78mph Curveball (home plate view).
— Rob Friedman (@PitchingNinja) 2020年9月20日
Smith's face. 😂 pic.twitter.com/Ou9bL7Rp9U
救援陣は、チームが弱いので目立ちませんが、期待以上の結果だったと思います。投球回数が少ないものの、フライ、スコット、テイト、アームストロングの4人は、昨年より成績が向上しました。
Left is Paul Fry, 2020.
— Joe Trezza (@JoeTrezz) 2020年8月7日
Right is Paul Fry, 2019.
See the difference?
He's lowered his hands in the set position to help avoid tipping pitches to the runner at second base. #Orioles pic.twitter.com/8zpRNSE0ya
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まとめ
チームは長いこと低迷していますが、先発投手が揃うと、わりと強いチームになりそうな気がします。次は、ア・リーグ東地区5位のボストン・レッドソックスです。