メジャーリーグ ファン ブログ

メジャーリーグ全30チームを網羅するように、メジャーリーグ移籍情報・順位予想・成績などをできるだけ公平な目線で書いています。

ボストン レッドソックス 2020年レビュー

今回は、ア・リーグ東地区5位のボストン・レッドソックスです。本拠地フェンウェイパークグリーンモンスターが有名です。ホームベースからレフトポールまでが320フィート(約94.5m)しかなく、さらにレフトが直線的になっているので、容易にホームランが出ないように設置された高さ37フィート(約11.3m)の高い壁が、グリーンモンスターです。これがあっても打者有利の球場です。

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  • 2020年順位表

今年はア・リーグ東地区最下位でした。ムーキー・ベッツ、デービッド・プライスと言った主力をトレードでドジャースに放出するなど、今は再建期なのでこの順位は仕方がないでしょう。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)

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2020年 ア・リーグ順位表

打者有利の球場とはいえ、総失点が351点と、ア・リーグでずば抜けて多いので、チーム再建の課題は明白です。

  • 野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。打率は1位で、得点・出塁率長打率OPSが、ア・リーグ15チーム中3~5位と打撃は上位に位置する成績を上げました。

打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 出塁率 長打率 OPS
2083 292 552 81 278 31 .265 .330 .445 .776
- 5位 1位 6位 5位 6位 1位 3位 3位 3位

主なスターティングラインナップは以下の通りです。

打順 名前 守備位置 打率 打点 本塁打 OPS
1 ベルドゥーゴ .308 15 6 .844
2 デバース .263 43 11 .793
3 ボガーツ .300 28 11 .867
4 マルチネス .213 27 7 .680
5 バスケス .283 23 7 .801
6 ブラッドリー .283 22 7 .814
7 ダルベック .263 16 8 .959
8 チェイビス .212 19 5 .636
9 ペラサ .225 8 1 .617

ボガーツとベルドゥーゴが3割を打ちました。28歳ボガーツは今が一番ピークではないでしょうか。

J.D.マルティネスは、珍しく低打率でした。2016年から2019年まで4年連続3割を打っていたのに。

ブラッドリーJRは、やはり守備が上手いです。今年は打撃も規定打席に達し、打率.283と活躍しました。FAになるので、来年はチームに残らないのでしょうか。

期待の生え抜き2015年ドラフト1巡目指名26歳のベニンテンディが、今年は大きく成績を落としました。2017~19は3年連続で規定打席に到達し順調だったのですが、今年は何があったのでしょうか。来年の復調が待たれます。

2014年ドラフト1巡目指名25歳のチェイビスも、1試合2本塁打をしたこともありましたが、シーズン打率.212と期待ほどの成績を上げられませんでした。

 8月末にメジャーリーグに昇格してから1ヶ月で8本もホームランを打ったダルベックには来年の活躍が期待されます。

このようにラインナップを見直すと、誰かが調子を落としても、別の人がカバーできるほど、野手は選手層が厚いチームです。来年も期待できそうです。

  • 投手成績

投手成績は防御率・失点・被打率がナ・リーグで14位と下から2番目の成績です。

防御率 完封 セーブ 失点 自責点 本塁打 与四球 奪三振 WHIP 被打率
5.58 2 14 351 325 98 252 537 1.60 0.281
14位 8位 9位 15位 15位 15位 15位 3位 15位 15位

個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。

  名前 勝利数 先発試合数 イニング 防御率 WHIP
先発 ペレス 3 12 62.0 4.50 1.34
イオバルディ 4 9 48.1 3.72 1.20
ウェバー 1 5 43.0 4.40 1.35
マッツァ 1 6 30.0 4.80 1.63
ゴドリー 0 7 28.2 8.16 1.95
  名前 セーブ 登板試合数 イニング 防御率 WHIP
救援 バルデス 0 24 30.1 3.26 1.62
ブルワー 0 11 25.2 5.61 1.75
ブレイジア 0 25 25.0 3.96 1.40
バーンズ 9 24 23.0 4.30 1.39
スプリングス 0 16 20.1 7.08 1.82
ブライス 0 21 19.2 5.95 1.53

先発は、ペレス、イオバルディ、ウェバーの3人は及第点の活躍だと思います。もう一人くらい安定した先発がいると優勝争いに絡めると思います。

救援陣が悪かったです。9セーブをあげたバーンズでも防御率4.30、WHIP1.39でした。抑えが防御率4.30ですと、2イニングでに1点を取られるというイメージですから、2試合投げるとどちらかの試合では1点取られてしまいます。抑えとしては役割を果たせそうにないですね。

救援陣の防御率が4点台以上、WHIPが1.5を超えるようでは、容易に点を取られてしまいます。ここが来年の課題です。

  • まとめ

アレックス・コーラ監督が、2021年から再任します。アストロズのサイン盗み問題で主導的な役割を果たしていたから昨シーズン終了後に解任されたのに、たったの1年ですぐに再任させるというのは、いかがなものかと感じます。来年、仮にチームが強くなっても疑いの目を向けてしまいそうです。

次は、ア・リーグ中地区を1位から順番に見ていきます。