今回は、ア・リーグ西地区2位のヒューストン・アストロズです。
アストロズは、昔のユニフォームが好きです。色使いが東京にいた頃の日本ハムファイターズに似ています。今でも当時のユニフォームのレプリカやTシャツを着ているファンは多いです。
-
2020年順位表
今年はア・リーグ西地区2位で、負け越しながらポストシーズンに進出し、あわやリーグ優勝、ワールドシリーズ進出というところまで勝ち進みました。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)
今年は名将ダスティ・ベイカー監督が就任し、チームをポストシーズン進出に導きました。ジャイアンツ・カブス・レッズ・ナショナルズ・アストロズで監督をし、全てのチームをポストシーズンに導きました。異なる5球団をポストシーズンに進出させた監督は、史上初だそうです。
The man with the postseason plan. #ForTheH pic.twitter.com/yBrEcI5MUw
— Houston Astros (@astros) 2020年9月28日
-
野手成績
チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・長打率・OPSが、ア・リーグ15チーム中7~9位と打撃は可もなく不可もなくというレベルの成績でした。
打数 | 得点 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1992 | 279 | 478 | 69 | 268 | 22 | .240 | .312 | .408 | .720 |
- | 7位 | 7位 | 10位 | 7位 | 10位 | 10位 | 11位 | 9位 | 9位 |
主なスターティングラインナップは以下の通りです。
打順 | 名前 | 守備位置 | 打率 | 打点 | 本塁打 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | スプリンガ― | 中 | .265 | 32 | 14 | .899 |
2 | アルトゥーベ | 二 | .219 | 18 | 5 | .630 |
3 | ブラントリー | 指 | .300 | 22 | 5 | .840 |
4 | ブレグマン | 三 | .242 | 22 | 6 | .801 |
5 | タッカー | 左 | .268 | 42 | 9 | .836 |
6 | グリエル | 一 | .232 | 22 | 6 | .658 |
7 | コレア | 遊 | .264 | 25 | 5 | .709 |
8 | レディック | 右 | .245 | 23 | 4 | .693 |
9 | マルドナード | 捕 | .215 | 24 | 6 | .728 |
主力選手が以前よりかなり成績を落としています。
ブレグマン: OPS .827(2017) → .926(18)→ 1.015(19) → .801(20)
コレア: OPS .941(2017) → .728(18)→ .926(19) → .709(20)
アルトゥーベ: OPS .957(2017) → .837(18)→ .903(19) → .629(20)
グリエル: OPS .817(2017) → .751(18)→ .884(19) → .658(20)
2017年~18年にサイン盗みが行われていたと言われています。その時と比較すると、各選手が軒並みOPSを落としています。長打力のある強力打線ではなくなり、チーム全体としてのOPSも下がっています。
チームOPS .823(1位)(2017) → .754(5位)(2018)→ .884(1位)(2019) → .658(9位)(2020)
(カッコ内の順位はア・リーグ15チーム中の順位です)
その中でもスプリンガ―は成績を保っています。
スプリンガ―: OPS .889(2017) → .780(18)→ .974(19) → .899(20)
Absolutely crushed 🚀#ForTheH pic.twitter.com/bjT2eNjXc1
— Houston Astros (@astros) 2020年9月25日
スプリンガ―以外で活躍したのは、2019年にクリーブランド・インディアンスから移籍してきたブラントリーです。サイン盗みの期間にアストロズにいなかったので、打撃成績を落とさず今年も打率.300を打っています。
Uncle Mike got us going! #ForTheH pic.twitter.com/ESROFl512H
— Houston Astros (@astros) 2020年9月23日
YOU choose this year's best - help us send Springer and Brantley to the All-MLB team!
— Houston Astros (@astros) 2020年10月29日
Vote once a day now through 11/13. #Astros x @CohnReznick
🗳️: https://t.co/zLvkvwtfZM pic.twitter.com/fSzy5DyY3F
残念ながら今年は2人ともシルバースラッガー賞や、All-MLBの1st Teamにも2nd Teamにも選出されませんでした。また、両者はFAなので、来年アストロズにはいない可能性が高いです。
守備面では、捕手のマルドナード、一塁手のグリエル、二塁手のアルトゥーベ、三塁手のブレグマン、遊撃手のコレア、レフトのタッカー、センターのスプリンガ―、ライトのレディックと、名手ぞろいですが、残念ながら今年は誰もゴールドグラブ賞は受賞できませんでした。
Got 'em x 2!#ForTheH pic.twitter.com/O50n3HqwfY
— Houston Astros (@astros) 2020年9月20日
Reddick robbery in right! 🕸#ForTheH pic.twitter.com/0CbIUxGHZ4
— Houston Astros (@astros) 2020年10月8日
360°#ForTheH pic.twitter.com/x9MYEhqV08
— Houston Astros (@astros) 2020年9月23日
Congrats to our 3 @RawlingsSports Gold Glove Award Finalists!
— Houston Astros (@astros) 2020年10月22日
LF: @KTuck30
SS: @TeamCJCorrea
1B: @el_yuly10 #ForTheH pic.twitter.com/n5w0lo3gCY
-
投手成績
投手成績は防御率・失点・WHIPがア・リーグ15チーム中7~8位という成績で、打撃同様に可もなく不可もなくというレベルの成績でした。
防御率 | 完封 | セーブ | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 与四球 | 奪三振 | WHIP | 被打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4.31 | 0 | 16 | 275 | 251 | 70 | 217 | 526 | 1.31 | 0.239 |
7位 | 14位 | 7位 | 8位 | 8位 | 4位 | 10位 | 6位 | 8位 | 6位 |
個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。(名前の横に(2)と表記している選手は、シーズン途中に移籍した選手で、成績は1年間通算・2チーム合計の成績です)
名前 | 勝利数 | 先発試合数 | イニング | 防御率 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|
先発 | バルデス | 5 | 10 | 70.2 | 3.57 | 1.12 |
グレインキー | 3 | 12 | 67.0 | 4.03 | 1.13 | |
マッカラーズ | 3 | 11 | 55.0 | 3.93 | 1.16 | |
ハビアー | 5 | 10 | 54.1 | 3.48 | 0.99 | |
ビーラック | 3 | 6 | 32.0 | 6.75 | 1.75 | |
ウルキディー | 1 | 5 | 29.2 | 2.73 | 1.01 |
名前 | セーブ | 登板試合数 | イニング | 防御率 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|
救援 | スクラブ | 1 | 20 | 23.2 | 1.90 | 1.48 |
プレスリー | 12 | 23 | 21.0 | 3.43 | 1.33 | |
パレデス | 0 | 22 | 20.2 | 3.05 | 1.40 | |
テイラー | 1 | 22 | 20.2 | 2.18 | 1.21 | |
ラリー(2) | 1 | 21 | 20.0 | 4.95 | 0.95 | |
ジェームズ | 0 | 13 | 17.1 | 7.27 | 1.85 | |
スニード | 0 | 18 | 17.1 | 5.71 | 1.85 |
先発は、バーランダーがケガで今シーズンは1試合しか投げていませんが、バルデス・グレインキー、マッカラーズ、ハビアーの先発4人は、安定した活躍をしました。ポストシーズンもALCSまで勝ち進めたのは、先発陣が安定していたたからです。
1st #Postseason Appearance ☑️
— Houston Astros (@astros) 2020年9月29日
1st Postseason Win ☑️
Dominant ☑️
Today's @budweiserusa Player of the Game. #ForTheH pic.twitter.com/bNNYElpRU9
Greinke Day. #ForTheH pic.twitter.com/DjpSnZdSFI
— Houston Astros (@astros) 2020年10月8日
Sun's out, orange out. #ForTheH pic.twitter.com/vnRqo6BAJp
— Houston Astros (@astros) 2020年10月5日
🔥#LosAstros #PorLaH pic.twitter.com/ylMnMhf6VQ
— Houston Astros (@astros) 2020年9月20日
また25歳のメキシコ出身のウルキディーは、レギュラーシーズンでは9月に5試合先発し、1勝しかしていませんが、ポストシーズンでは3試合も先発を任されました。来年以降期待の若手投手です。
Orange out. #ForTheH pic.twitter.com/cYyFSBhjul
— Houston Astros (@astros) 2020年10月7日
バーランダーは37歳と引退の時期が近づく年齢になっていますが、来年は復活して欲しいです。
Astros GM: Justin Verlander hopeful for 2021 return. https://t.co/3SjQKkpnqg pic.twitter.com/dpyQQM6RpL
— theScore (@theScore) 2020年12月17日
救援陣に課題があります。抑えのプレスリーは12セーブをあげましたが、WHIP1.33では抑えとしては若干安定感に欠けます。とは言え、対タンパベイ・レイズのALCSでは、2セーブをあげ、抑えの役割を果たしました。
One. More. #ForTheH pic.twitter.com/zQ1t9ZTbH7
— Houston Astros (@astros) 2020年10月17日
8月にラリーをシンシナティ・レッズから獲得し、移籍後17試合に投げ、WHIP0.75という成績で救援陣を助けました。ポストシーズンでは、先発のハビアーが救援にまわりました。ワイルドカードシリーズのツインズ戦で、ラリーとハビアーの2人が良いピッチングを見せました。
Rookies Jose Urquidy, Brooks Raley & Cristian Javier delivered in the #Astros' series winner:
— MLB Pipeline (@MLBPipeline) 2020年9月30日
8 IP
1 R
3 H
6 K pic.twitter.com/PreL7mfv1y
-
まとめ
課題はFAで2人が抜ける野手の補強と投手の救援陣でしょう。オフにしっかり補強されることを期待したいです。
次は、ア・リーグ西地区3位のシアトル・マリナーズです。