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メジャーリーグ全30チームを網羅するように、メジャーリーグ移籍情報・順位予想・成績などをできるだけ公平な目線で書いています。

テキサス レンジャース 2020年レビュー

今回は、ア・リーグ西地区5位のテキサス・レンジャーズです。今年は新型コロナの流行で、せっかくの新球場グローブライフフィールドでの試合は、無観客の試合となってしまいました。

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新球場グローブライフフィールドは、屋根付き球場です。夏場が極端に暑いテキサスでは、選手にとっても観客にとっても快適だと思います。今年、チームはポストシーズン進出を逃がしましたが、新型コロナのおかげで、ワールドシリーズ等のプレーオフの試合がこの球場で行われました。

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  • 2020年順位表

今年はア・リーグ西地区5位です。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)

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2020年 ア・リーグ順位表

ア・リーグ15チーム中、得失点差が-88点と最大で、勝率も最下位でした。2017年から4年連続で負け越していますが、今年は一番勝率が低い結果となりました。しばらくは再建期が続きそうです。

  • 野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・打率・出塁率長打率OPSが、ア・リーグ15チーム中最下位でした。ほとんどの打撃関連の項目が最下位ですが、盗塁は2位でした。しかし盗塁は得点能力にはあまり関係ないのかもしれません。

特筆すべきはチーム打率が.217だったことです。2000年以降レギュラーシーズンのチーム打率が2割2分を下回ったチームは2019年までは1チームもありませんでした。ところが今年はシンシナティ・レッズが.212、レンジャースが.217と歴史的な低打率でした。シーズンが60試合しかなかった影響だと思います。投手が疲労する前にシーズンが終了した、あるいは、打撃が好調になる前にシーズンが終了してしまったということだと思われます。

打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 出塁率 長打率 OPS
1936 224 420 62 204 49 .217 .285 .364 .648
- 15位 15位 12位 15位 2位 15位 15位 15位 15位

主なスターティングラインナップは以下の通りです。

打順 名前 守備位置 打率 打点 本塁打 OPS
1 チュ .236 15 5 .723
2 カイナーファレファ .280 10 3 .699
3 ソラック .268 23 2 .671
4 ギャロ .181 26 10 .679
5 トレビーノ .250 9 2 .715
6 ドーア .167 30 10 .622
7 アンドラ .194 7 3 .582
8 グーズマン .244 9 4 .750
9 タベラス .227 6 4 .703

クリーンナップを打つギャロが打率.181で規定打席に到達しているので、チームが低打率になるのも仕方がありません。でも、ギャロは守備で貢献し、ゴールドグラブ賞を獲得しました。

ハワイ出身のカイナーファレファもゴールドグラブ賞を受賞しました。彼は捕手も内野手もこなすユーティリティプレーヤーでしたが、今年は三塁とショートを守り三塁手ゴールドグラブ賞を受賞しました。名前が Isiah Kiner-Falefa というスペルで、姓にハイフンが入る変わった名前です。最初どのように読んだらいいのか戸惑いました。

ベネズエラ出身のオドーアアンドラスの二遊間コンビも今年は打率1割台と低調でした。アンドラスは32歳ですが、オドーアはまだ26歳と若く、成長の余地があるので来年の復活を期待します。

  • 投手成績

投手成績は防御率・失点・WHIPがア・リーグ15チーム中で11~12位と下位の成績でした。

防御率 完封 セーブ 失点 自責点 本塁打 与四球 奪三振 WHIP 被打率
5.02 3 10 312 288 81 236 489 1.38 0.242
11位 7位 15位 11位 11位 10位 13位 12位 12位 8位

個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。

  名前 勝利数 先発試合数 イニング 防御率 WHIP
先発 リン 6 13 84.0 3.32 1.06
ギブソン 2 12 67.1 5.35 1.53
ライルズ 1 9 57.2 7.02 1.56
アラード 0 8 33.2 7.75 1.51
コディ 1 5 22.2 1.59 1.24
  名前 セーブ 登板試合数 イニング 防御率 WHIP
救援 ヘルナンデス 0 27 31.0 2.90 1.03
ベンジャミン 0 8 22.1 4.84 1.39
ハーゲット 0 20 19.2 3.20 1.37
モンテロ 8 17 17.2 4.08 1.02
ハーン 0 14 17.1 3.63 1.38
チャベス 0 18 17.0 6.88 1.59
マーティン 0 15 14.2 1.84 1.16

先発は、リン1人がチームを支えました。しかしトレードで2021年は、ホワイトソックスでプレーします。

ギブソン、ライルズ、アラード、そしてシーズン中にアスレチックスにトレードされたマイナーも含めて、他の先発投手は全員が防御率5点~7点台と、全く安定感がありませんでした。

9月に5試合先発して、メジャーリーグ初勝利を挙げたコディの成長に期待したいです。

抑えのモンテロは、WHIP1.02で、メジャーリーグで初セーブを挙げ、抑え投手の役割を果たしました。しかしモンテロも、シーズン終了後トレードでシアトル・マリナーズに移籍しました。

救援陣では、24歳のジョナサン・ヘルナンデスが中継ぎで存在感を示しました。2021年は期待大です。

  • まとめ

課題は打撃陣も投手陣も両方です。投手ではエースのリンと抑えのモンテロをシーズン終了後早々にトレードで放出していますので、しばらくチームの再建期は続きそうです。日本人として興味を持つのは、来シーズンから日本ハムの有原投手が入団することです。先発投手陣の層が薄いので、チャンス大ですから、先発に定着して活躍して欲しいです。

これで30球団の2020年のレビューが終わりました。お付き合いいただきありがとうございました。年明けから、スプリングトレーニングが始まるまでは、トレードやFAなどの移籍情報をアップしていこうと思います。スプリングトレーニングが始まってから、レギュラーシーズン開始までの間に、2021年のチームごとの予想オーダーなどをアップできたらいいなぁと考えています。よいお年をお迎えください。