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【MLB 2025年 レビュー】ボルチモア・オリオールズ

2025年レビュー オリオールズ 日本人選手

今回は、ア・リーグ東地区5位のボルチモア・オリオールズです。

2025年順位表

今年は75勝87敗で、ア・リーグ東地区の5位と、4年振りに最下位に逆戻りしてしまいました。2023年・24年と2年連続してプレーオフ進出したオリオールズですが、2025年は開幕からの成績不振で、過去2年プレーオフに導いたハイド監督を、開幕早々の5月に解任しました。

2025 ア・リーグ 順位表（ESPN Websiteより）

野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。打率がア・リーグ15チーム中11位、出塁率 同11位、長打率 同12位、OPS 同11位、本塁打数 同6位、得点数 同11位、本塁打以外はほぼ全ての打撃指標でリーグ下位の成績でした。

2025年のオリオールズの野手を見ると、規定打席数に達したのは二遊間のホリディとヘンダーソンだけで、レギュラーを固定できないシーズンでした。

ボルチモア・オリオールズ　打撃成績
Player Age Pos WAR G AB R H HR RBI SB BB SO BA OBP SLG OPS
Adley Rutschman# 27 C 1.9 90 322 37 71 9 29 0 40 57 .220 .307 .366 .673
Coby Mayo 23 1B 0.2 85 263 30 57 11 28 3 27 84 .217 .299 .388 .687
Jackson Holliday* 21 2B 1.0 149 586 70 142 17 55 17 56 140 .242 .314 .375 .690
Gunnar Henderson* 24 SS 5.3 154 577 85 158 17 68 30 62 137 .274 .349 .438 .787
Ramón Urías 31 3B 1.5 77 258 27 64 8 34 2 21 60 .248 .300 .388 .688
Dylan Carlson# 26 LF -0.7 83 217 17 44 6 20 3 21 54 .203 .278 .336 .614
Cedric Mullins* 30 CF 0.0 91 314 42 72 15 49 14 34 85 .229 .305 .433 .738
Ramón Laureano 30 RF 3.0 82 259 45 75 15 46 4 22 72 .290 .355 .529 .884
Ryan Mountcastle 28 DH 0.1 89 332 34 83 7 35 3 15 98 .250 .286 .367 .653
Player Age Pos WAR G AB R H HR RBI SB BB SO BA OBP SLG OPS
Ryan O'Hearn* 31 1B 2.0 94 311 45 88 13 43 3 42 63 .283 .374 .463 .837
Colton Cowser* 25 OF 1.0 92 327 36 64 16 40 14 27 128 .196 .269 .385 .655
Jordan Westburg 26 IF 1.6 85 328 59 87 17 41 1 17 80 .265 .313 .457 .770
Tyler O'Neill 30 RF -0.6 54 181 22 36 9 26 4 22 51 .199 .292 .392 .684
Jeremiah Jackson 25 RF 0.4 48 170 20 47 5 21 0 11 50 .276 .328 .447 .775
Heston Kjerstad* 26 OF -1.6 54 156 16 30 4 19 1 6 45 .192 .240 .327 .566
Dylan Beavers* 23 OF 1.0 35 110 16 25 4 14 2 26 36 .227 .375 .400 .775
Emmanuel Rivera 29 3B 0.1 42 120 5 30 0 13 1 6 24 .250 .291 .283 .575
Samuel Basallo* 20 C -0.2 31 109 10 18 4 15 0 6 30 .165 .229 .330 .559
Gary Sánchez 32 C -0.4 29 91 13 21 5 24 0 4 27 .231 .297 .418 .715
Team Totals     13.7 162 5416 677 1273 191 643 121 484 1457 .235 .305 .394 .699
Provided by Baseball-Reference.com: View Original Table
Generated 11/22/2025.

規定打席数に達した2人を取り上げたいと思います。

ジャクソン・ホリディ (Jackson Holliday)

21歳・MLB2年目のジャクソン・ホリディは、今季キャリア初の規定打席数に到達。打率 .242・55打点・70得点・17本塁打・17盗塁と、前年より成績が向上しました。2022年のドラフト全体1位の逸材は、着実に成長しています。父のマット・ホリディは、7回オールスターゲームに選出されている名選手です。父親を追い越す存在に成長してほしいです。

ジャクソン・ホリディ↓↓↓

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ガナー・ヘンダーソン (Gunnar Henderson)

4年目の今季は、盗塁数こそ30個とキャリアハイの成績でしたが、打率・出塁率・長打率・本塁打数・打点・得点と主だった打撃成績は、前年より悪化してしまいました。それでもbWAR5.3・fWAR4.8はチームトップと、チームの中心選手であることには変わりありません。

ガナー・ヘンダーソン↓↓↓

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投手成績

投手成績は、防御率がア・リーグ13位、WHIP 同14位、失点 同13位と、ア・リーグで下位の成績でした。先発のトレバー・ロジャースは抜群でしたが、彼以外は先発投手も救援投手陣も安定感に欠けていたので、リーグ下位の成績は致し方ありません。

ボルチモア・オリオールズ　投手成績
Player Age Pos WAR W L ERA G GS SV IP H ER BB SO WHIP
Dean Kremer 29 SP 2.2 11 10 4.19 31 29 0 171.2 163 80 45 142 1.212
Tomoyuki Sugano 35 SP 1.3 10 10 4.64 30 30 0 157.0 173 81 36 106 1.331
Cade Povich* 25 SP -0.2 3 8 5.21 22 20 0 112.1 125 65 43 118 1.496
Trevor Rogers* 27 SP 5.5 9 3 1.81 18 18 0 109.2 70 22 29 103 0.903
Charlie Morton 41 SP -0.1 7 8 5.42 23 17 0 101.1 110 61 48 101 1.559
Zach Eflin 31 SP -0.3 6 5 5.93 14 14 0 71.1 88 47 13 50 1.416
Player Age Pos WAR W L ERA G GS SV IP H ER BB SO WHIP
Félix Bautista 30 CL 1.1 1 1 2.60 35 0 19 34.2 16 10 23 50 1.125
Keegan Akin* 30 RP 1.0 5 4 3.41 64 3 8 63.1 54 24 33 59 1.374
Yennier Cano 31 RP -0.4 3 7 5.12 65 0 2 58.0 62 33 24 53 1.483
Seranthony Domínguez 30 RP 0.5 2 3 3.24 43 0 2 41.2 32 15 24 54 1.344
Gregory Soto* 30 RP 0.4 0 2 3.96 45 0 1 36.1 29 16 18 44 1.294
Player Age Pos WAR W L ERA G GS SV IP H ER BB SO WHIP
Brandon Young 26   -0.6 1 7 6.24 12 12 0 57.2 67 40 22 47 1.543
Bryan Baker 30   0.5 3 2 3.52 42 0 2 38.1 33 15 9 49 1.096
Kyle Bradish 28   1.2 1 1 2.53 6 6 0 32.0 23 9 10 47 1.031
Andrew Kittredge 35   0.5 2 2 3.45 31 0 0 31.1 26 12 8 32 1.085
Dietrich Enns* 34   0.6 2 2 3.14 17 1 2 28.2 27 10 11 34 1.326
Grant Wolfram* 28   -0.4 3 1 5.40 21 0 0 26.2 35 16 15 31 1.875
Kade Strowd 27   0.9 0 1 1.71 25 0 0 26.1 16 5 13 24 1.101
Matt Bowman 34   -0.3 0 1 6.20 20 0 0 24.2 31 17 6 18 1.500
Scott Blewett 29   -0.3 1 0 6.17 13 1 0 23.1 25 16 8 17 1.414
Tyler Wells 30   0.6 2 1 2.91 4 4 0 21.2 17 7 2 18 0.877
Cionel Pérez* 29   -0.6 0 0 8.31 19 0 0 21.2 28 20 18 21 2.123
Team Totals     11.3 75 87 4.62 162 162 38 1432.2 1433 735 523 1351 1.365
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Generated 11/22/2025.

先発投手の3人を取り上げます。

トレバー・ロジャース (Trevor Rogers)

右ひざの怪我の影響で、6月半ばに本格復帰するまで1試合しか先発できませんでした。今季は18試合先発登板し、QS13回を記録する安定した投球を続け、9勝3敗・防御率1.81・WHIP 0.903というキャリアベストの成績を残しました。チームが勝てなかった4月・5月に彼が戦力となっていたら、チーム状態は違っていたと思います。

トレバー・ロジャース↓↓↓

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ディーン・クレーマー (Dean Kremer)

ディーン・クレーマーは、チームで唯一規定投球回数に達し、11勝10敗・防御率4.19・WHIP 1.212という成績で、自身2度目の二けた勝利をあげました。5～7失点する試合もあれば、7回を無失点に抑える試合もあるなど、今季は良い時と悪い時の差が大きかった印象です。それでも29試合先発登板し、1年間先発ローテーションを守りました。

ディーン・クレーマー↓↓↓

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菅野智之

読売巨人軍からFAで加入したMLB1年目の今季は、1シーズン先発ローテーションを守って30試合に登板し、10勝10敗・防御率4.64・WHIP 1.331という成績で、移籍1年目で二けた勝利をあげました。定評のある制球力は抜群でしたが、打ち込まれる試合もあり、被本塁打数33本がア・リーグ最多で、被打率が.276という成績となりました。それでもチーム2位となるQS10回を記録するなど、今季のオリオールズでは安心して試合を任せられる先発投手でした。

菅野智之↓↓↓

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開幕前予想と比較

開幕前の予想では、打撃成績はリーグ上位の成績と予想していましたが、実際にはホリディとヘンダーソン以外は規定打席にも達せず、20本塁打以上を打つ選手もいないなど、リーグ下位の成績となってしまいました。投手成績は、ベテラン投手を補強したものの、バーンズの移籍の影響が大きく、リーグ中～下位に成績が下降すると予想していました。実際は予想よりもさらに悪い結果となりました。順位予想では、打撃力が投手力をカバーし、地区3位でプレーオフ進出と予想していましたが、大きく予想を外す結果となりました。

開幕前の予想はこちら↓↓↓

mlbfan.hatenablog.com

mlbfan.hatenablog.com

まとめ

今季のオリオールズは、開幕からの成績不振で、5月にハイド監督を解雇して、トニー・マンソリーノ三塁コーチが監督代行に就任しました。

ハイド監督が指揮していた5月までは、15勝28敗と大きく負け越し、予想を裏切る結果でしたが、トニー・マンソリーノが監督代行になった後は、60勝59敗と勝率5割に近い成績を残したことは救いでした。得失点差▲111点は、今季ア・リーグでワースト2位で、地区最下位という結果で終わりました。

2026年からチームの指揮を執るのは、クレイグ・アルバーナズ監督です。年齢が43歳と若く、サンフランシスコ・ジャイアンツやクリーブランド・ガーディアンズでコーチ経験がある監督です。

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