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【MLB 2023年 レビュー】ボルチモア・オリオールズ

今回は、ア・リーグ東地区優勝のボルチモア・オリオールズです。

2023年順位表

今年は101勝61敗で、ア・リーグ東地区で地区優勝しました。今季ア・リーグで唯一100勝を超えたチームです。地区優勝は2014年以来10年ぶり、ポストシーズン進出も2016年以来8年ぶりです。しかし残念ながら2023年のポストシーズンは、ディヴィジョンシリーズでTEXに3連敗で敗退しました。

2023年 ア・リーグ順位表 (MLB公式サイトより)

野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。ア・リーグ15チーム中、打率6位、出塁率と長打率は7位、OPSは8位という成績で、リーグ中ほどの成績でした。本塁打30本を超える打者も、打率3割を打つ打者もいない打線で、得点数はリーグ4位と、効率の良い攻撃ができていました。

BALオリオールズ 打撃成績
Pos Name Age G AB R H HR RBI SB BA OBP SLG OPS
C Adley Rutschman# 25 154 588 84 163 20 80 1 .277 .374 .435 .809
1B Ryan Mountcastle 26 115 423 64 114 18 68 3 .270 .328 .452 .779
2B Adam Frazier* 31 141 412 59 99 13 60 11 .240 .300 .396 .696
SS Jorge Mateo 28 116 318 58 69 7 34 32 .217 .267 .340 .607
3B Ramón Urías 29 116 360 45 95 4 42 3 .264 .328 .375 .703
LF Austin Hays 27 144 520 76 143 16 67 5 .275 .325 .444 .769
CF Cedric Mullins* 28 116 404 51 94 15 74 19 .233 .305 .416 .721
RF Anthony Santander# 28 153 591 81 152 28 95 5 .257 .325 .472 .797
DH Ryan O'Hearn* 29 112 346 48 100 14 60 5 .289 .322 .480 .801
Pos Name Age G AB R H HR RBI SB BA OBP SLG OPS
IF Gunnar Henderson* 22 150 560 100 143 28 82 10 .255 .325 .489 .814
CF Aaron Hicks# 33 65 200 35 55 7 31 6 .275 .381 .425 .806
IF Jordan Westburg 24 68 208 26 54 3 23 4 .260 .311 .404 .715
C James McCann 33 69 207 25 46 6 26 3 .222 .269 .377 .646
OF Ryan McKenna 26 88 122 23 31 2 18 5 .254 .316 .361 .677
  Team Totals 27.3 162 5495 807 1399 183 780 114 .255 .321 .421 .742
  Rank in 15 AL teams     9 4 6 9   6 6 7 7 8
Provided by Baseball-Reference.com: View Original Table
Generated 12/12/2023.

(青字太文字:シーズン中に他球団から移籍してきた選手)

(赤字斜体字:シーズン中に他球団に移籍した選手)

野手では、シルバースラッガー賞を受賞したMLB2年目の2人と、移籍1年目の2人を取り上げます。

開幕前から前評判の高かったガナー・ヘンダーソンは、チームトップのOPS.814、チームトップタイの28本塁打、チーム2番目の82打点を記録して、シルバースラッガー賞を受賞し、新人王も受賞しました。

ガナー・ヘンダーソン↓↓↓

MLB2年目のアドリー・ラッチマンは、捕手として110試合、DHで46試合に出場し、20本塁打、80打点をあげました。打率.277、出塁率.374は、規定打席到達選手の中でチームトップです。2年目で自身初となるオールスターゲームに選出され、シルバースラッガー賞も受賞しました。

アドリー・ラッチマン↓↓↓

今季KCから移籍してきたライアン・オハーンは、4月中旬にMLBに昇格すると、112試合に出場し、14本塁打、60打点と自己ベストの成績をあげました。昨オフにKCロイヤルズからDFAされ、金銭トレードでBALに入団しますが、すぐにDFAされて40人枠から外れ、マイナー契約を結びました。開幕前がそのような状態でしたので、ここまで活躍するとは予想できませんでした。

ライアン・オハーン↓↓↓

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NYヤンキースのアーロン・ヒックスは、打率1割台と不振から脱却できず、契約途中にもかかわらずNYYから2023年5月にDFAされました。BALオリオールズは、5月末にFAとなったアーロン・ヒックスと契約すると、7本塁打を打ち、打率.275、OPS.806と全盛期の打撃成績を取り戻しました。

アーロン・ヒックス↓↓↓

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投手成績

投手成績は、防御率とWHIPは、ア・リーグ15チーム中5位、被打率8位、与四球数は4位、奪三振数は9位と、リーグでも中の上という位置の成績でした。

BALオリオールズ 投手成績
Pos Name Age W L ERA G GS SV IP H ER BB SO ERA+ FIP WHIP
SP Kyle Gibson 35 15 9 4.73 33 33 0 192.0 198 101 55 157 87 4.13 1.318
SP Dean Kremer 27 13 5 4.12 32 32 0 172.2 171 79 55 157 100 4.51 1.309
SP Kyle Bradish 26 12 7 2.83 30 30 0 168.2 132 53 44 168 146 3.27 1.043
SP Grayson Rodriguez 23 7 4 4.35 23 23 0 122.0 121 59 42 129 95 3.93 1.336
SP Tyler Wells 28 7 6 3.64 25 20 1 118.2 83 48 34 117 113 4.98 0.986
Pos Name Age W L ERA G GS SV IP H ER BB SO ERA+ FIP WHIP
CL Félix Bautista 28 8 2 1.48 56 0 33 61.0 30 10 26 110 280 1.88 0.918
RP Yennier Cano 29 1 4 2.11 72 0 8 72.2 60 17 13 65 196 2.84 1.005
RP Mike Baumann 27 10 1 3.76 60 0 0 64.2 52 27 33 61 110 4.40 1.314
RP Cionel Pérez* 27 4 2 3.54 65 0 3 53.1 56 21 27 44 117 3.84 1.556
RP Danny Coulombe* 33 5 3 2.81 61 0 2 51.1 45 16 12 58 148 2.83 1.110
Pos Name Age W L ERA G GS SV IP H ER BB SO ERA+ FIP WHIP
  Cole Irvin* 29 1 4 4.42 24 12 0 77.1 78 38 21 68 93 4.43 1.280
  Bryan Baker 28 4 3 3.60 46 0 0 45.0 33 18 24 51 115 3.81 1.267
  Jack Flaherty 27 1 3 6.75 9 7 0 34.2 46 26 12 42 62 4.84 1.673
  Austin Voth 31 1 2 5.19 25 0 0 34.2 39 20 15 34 80 5.10 1.558
  Shintaro Fujinami 29 2 0 4.85 30 0 2 29.2 21 16 15 32 86 4.13 1.213
  John Means* 30 1 2 2.66 4 4 0 23.2 13 7 4 10 157 5.24 0.718
  Keegan Akin* 28 2 2 6.85 24 1 0 23.2 35 18 7 27 61 2.96 1.775
  Jacob Webb 29 0 0 3.27 25 0 0 22.0 16 8 10 23 128 2.80 1.182
  Team Totals 28.4 101 61 3.89 162 162 49 1453.2 1334 629 473 1431 106 3.98 1.243
  Rank in 15 AL teams   1 15 5     2 1 9 5 4 9      
Provided by Baseball-Reference.com: View Original Table
Generated 12/12/2023.

(青字太文字:シーズン中に他球団から移籍してきた選手)

(赤字斜体字:シーズン中に他球団に移籍した選手)

先発投手陣では、カイル・ギブソン、ディーン・クレーマー、カイル・ブラディッシュの3人が、1年間ローテーションを守り、30試合以上に先発し、規定投球回数を投げ、二桁勝利をあげました。中でも、MLB2年目のカイル・ブラディッシュは、防御率2.83、WHIP1.043と3人の中で一番の成績を収めました。

カイル・ブラディッシュ↓↓↓

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救援投手陣では、何といってもフェリックス・バティスタの活躍がチームを支えました。8月下旬にじん帯のケガで離脱するまで、防御率1点台、WHIPも1.00未満、33サーブという好成績で、最優秀救援投手賞を受賞しました。ポストシーズンで敗退したのは、バティスタの不在も影響したと思います。

フェリックス・バティスタ↓↓↓

中継ぎのイェニエル・カノは、今年急成長し、自身初のオールスターに選出されました。今季は72試合に登板して1勝4敗8セーブに加え、ア・リーグ最多となる31ホールド、防御率2.11を記録しました。WHIPも1.00未満です。カノは、2022年シーズン中にクローザーのホルヘ・ロペスとのトレードでMINツインズが獲得した選手で、今季の成績だけを見ても、かなりお得なトレードでした。

イェニエル・カノ↓↓↓

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開幕前予想と比較

開幕前の予想はこちら↓↓↓

mlbfan.hatenablog.com

mlbfan.hatenablog.com

開幕前の予想では、打撃成績はリーグ中ほど、投手成績はリーグ中位~上位と予想しており、その点では予想通りでした。しかしTORとNYYを高評価しており、そのチームを上回ってポストシーズンに進出することは難しいと予想していましたので、順位予想は外してしまいました。

まとめ

今季のオリオールズは、本塁打30本を超える打者も、打率3割を打つ打者もいないにもかかわらず、効率の良い攻撃で得点数はア・リーグ4位という成績でした。投手成績も、被打率8位、奪三振数9位と、ア・リーグ中ほどの成績ながらも失点は抑えて、防御率はア・リーグ5位という成績でした。そして総得点数ア・リーグ4位、総失点数ア・リーグ5位という成績ながら、ア・リーグトップの101勝をあげました。このように多くの指標は断トツではないにもかかわず、リーグトップの勝率をあげたブランドン・ハイド監督は、その手腕を評価され、最優秀監督賞を受賞しました。

来季は、打線は今年とあまりメンバーが変りませんが、投手陣は、先発のミーンズがケガから復帰し、逆にクローザーのバティスタが不在になり、FAで獲得したベテランのキンブレルに託すことになるなどメンバーが変ります。ハイド監督がどのような戦い方をするのか注目です。

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