今回は、ナ・リーグ西地区3位のサンフランシスコ・ジャイアンツです。
本拠地スタジアムが最高です。サンフランシスコ湾に面した、とても美しい球場です。
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2020年順位表
2020年は5割に届かずナ・リーグ西地区3位でした。昨年も5割に届かず3位でした。そこからエースのバンガーナーが同地区ライバルのアリゾナへFAで移籍し大きな戦力ダウンとなりました。さらに今年は、2012年のMVPで主力打者の捕手ポージーが新型コロナを懸念して欠場しました。このように投打ともに大きく戦力ダウンしたわりには、西地区3位で勝率.483と最後までブリュワーズとプレーオフ進出争いをしましたので、ずいぶん善戦した方だと思います。
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野手成績
チーム打撃成績を見ていきましょう。得点がナ・リーグ5位と打撃は良かったです。
打数 | 得点 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
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2019 | 299 | 532 | 81 | 290 | 19 | .263 | .335 | .451 | .785 |
- | 5位 | 3位 | 7位 | 4位 | 12位 | 4位 | 6位 | 5位 | 5位 |
個人打撃成績です。主なスターティングラインナップは以下の通りです。
打順 | 名前 | 守備位置 | 打率 | 打点 | 本塁打 | OPS |
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1 | ヤストレムスキー | 右 | .297 | 35 | 10 | .968 |
2 | ディッカーソン | 左 | .298 | 27 | 10 | .947 |
3 | ロンゴリア | 三 | .254 | 28 | 7 | .722 |
4 | ベルト | 一 | .309 | 30 | 9 | 1.015 |
5 | フローレス | 指 | .268 | 32 | 12 | .830 |
6 | ソラーノ | 二 | .326 | 29 | 3 | .828 |
7 | デュボン | 中 | .274 | 19 | 4 | .726 |
8 | クロフォード | 遊 | .256 | 28 | 8 | .792 |
9 | バート | 捕 | .233 | 7 | 0 | .609 |
今年特筆すべきは、ソラーノのシルバースラッガー賞です。過去の成績からすると意外でした。ナ・リーグの二塁手にはカノー(NYM)・ヒウラ(MIL)・ウォン(STL)・アルビーズ(ATL)など層々たる選手がいますが、その中から選ばれました。3割打って、規定打席に達していたので、当然と言えば当然です。
Our 2020 #SilverSlugger Award Winner: DONOVAN SOLANO! Congratulations, Donnie Barrels 👏👏👏 @sluggernation | #SFGiants pic.twitter.com/nuiuQ9hYC8
— SFGiants (@SFGiants) 2020年11月5日
ヤストレムスキーが今年も活躍しました。昨年の活躍がフロックでないことを証明しましたね。殿堂入り名選手、元レッドソックスのカール・ヤストレムスキーの孫ですので、遺伝子を受け継いでいます。ラインナップをみると、ヤストレムスキー・ディカーソン・ロンゴリア・ベルト・ソラーノ・クロフォードと、主力の大半が30代の選手です。若手の台頭が望まれます。
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投手成績
チーム投手成績です。各部門のナ・リーグ15チーム中の順位が7~9位ですので、真ん中くらいに位置している感じです。
防御率 | 完封 | セーブ | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 与四球 | 奪三振 | WHIP | 被打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4.64 | 0 | 13 | 297 | 267 | 69 | 210 | 488 | 1.32 | .241 |
8位 | 15位 | 6位 | 9位 | 8位 | 4位 | 8位 | 12位 | 7位 | 8位 |
個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。
名前 | 勝利数 | 先発試合数 | イニング | 防御率 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|
先発 | クエト | 2 | 12 | 63.1 | 5.40 | 1.37 |
アンダーソン | 4 | 11 | 59.2 | 4.37 | 1.39 | |
ウェッブ | 3 | 11 | 54.1 | 5.47 | 1.56 | |
グースマン | 3 | 10 | 59.2 | 3.62 | 1.11 | |
ケーヒル | 1 | 6 | 25.0 | 3.24 | 1.20 | |
スマイリー | 0 | 5 | 26.1 | 3.42 | 1.10 |
名前 | SV | 登板試合数 | イニング | 防御率 | WHIP | |
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救援 | ロジャース | 3 | 29 | 28.0 | 4.50 | 1.32 |
ペラルタ | 0 | 25 | 27.1 | 3.29 | 1.21 | |
バラガー | 0 | 24 | 22.1 | 4.03 | 0.99 | |
セルマン | 1 | 24 | 19.1 | 3.72 | 1.14 | |
ワトソン | 2 | 21 | 18.0 | 2.50 | 0.89 | |
ガルシア | 0 | 19 | 18.1 | 0.49 | 0.98 |
先発陣は、バンガーナーがFAで抜けエースと呼べる選手がいなくなりました。クエトは4年ぶりに規定投球回数に達しましたが、以前のような圧倒するような投球は見られなくなりました。今のジャイアンツには絶対的なエースがいません。そのような投手陣の中、グーズマンは防御率3点台と安定感がありました。そのグーズマンはFAでしたが、2021年ジャイアンツ残留が確定しました。これは朗報です。
Back in the rotation for 2021 ☑️#SFGiants pic.twitter.com/M1uACaZz3J
— SFGiants (@SFGiants) 2020年11月11日
抑えは、固定できませんでした。ロジャースが3セーブを上げていますが、ロジャースは右の下手投げで、試合の最後を締めくくる抑えよりは、右打者が続くイニングの中継ぎに適しています。チームには速球派の抑えが必要です。でもロジャースはユニークな投げ方で面白い存在です。これからも活躍して欲しいです。
2020 MLB Regular Season SFG vs LAD Tyler Rogers後援逐球 MAX83MPH
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まとめ
優勝するためには、野手は若手の台頭が課題です。投手は先発・抑えともに、エースと言える安定した人が1人ずつ欲しいですね。
次は、ナ・リーグ西地区4位のコロラド・ロッキーズを見ていきます。