メジャーリーグ ファン ブログ

メジャーリーグ全30チームを網羅するように、メジャーリーグ移籍情報・順位予想・成績などをできるだけ公平な目線で書いています。

アリゾナ Dバックス 2020年レビュー

今回は、ナ・リーグ西地区5位のアリゾナダイヤモンドバックスです。

本拠地チェイスフィールドのグラウンドは、メジャーリーグの球場では珍しく人工芝です。開閉式ドームで、2018年までは天然芝でしたが、雨のほとんど降らない砂漠気候のアリゾナ州に位置しているので、天然芝の維持はコストも手間も大変だったのでしょう。2019年にShaw Sports B1Kという人工芝に入れ替えました。2020年開業のテキサス・レンジャーズ本拠地のグローブライフフィールドも、同じ人工芝を使用しています。人工芝はボールが跳ねるとか膝を痛めると言われていますが、このB1K人工芝は最新技術で進化した人工芝のようです。参照URL:B1K Baseball System - Shaw Sports Turf

  • 2020年順位表

 今年のダイヤモンドバックスは、 得失点差は4位のコロラド・ロッキーズより少なかったのですが、ロッキーズの後塵を拝し、最下位となってしまいました。

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2020年 ナ・リーグ順位表
  • 野手成績

 チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・長打率OPSが、ナ・リーグ15チーム中9~11位ですので、下位に位置しています。

打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 出塁率 長打率 OPS
1997 269 482 58 255 23 .241 .312 .391 .704
- 9位 9位 14位 9位 9位 10位 12位 10位 11位

 個人打撃成績です。主なスターティングラインナップは以下の通りです。

打順 名前 守備位置 打率 打点 本塁打 OPS
1 カルフーン .226 40 16 .864
2 ケーテル・マルテ .287 17 2 .732
3 ウォーカー .271 34 7 .792
4 エスコバー .212 20 4 .605
5 ペラルタ .300 34 5 .773
6 アーメド .266 29 5 .729
7 ボート .167 7 1 .525
8 バーショ .188 9 3 .653
9 カーソン・ケリー .221 19 5 .649

  FAで加入した元LAエンジェルスのカルフーンは攻守に活躍しました。

 惜しむらくは、1番バッターのカルフーンだけが、OPSで.800を上回り、二桁の本塁打を打ったということです。つまり打線の中軸に破壊力がありませんでした。スターリング・マルテをシーズン途中にマイアミ・マーリンズへ放出してしまったことが大きな要因です。マルテが抜けた後、カルフーンがクリーンアップを打ち、打点も彼がチームトップになりました。

  2020年1月にピッツバーグからトレードで獲得したばかりのマルテを7月にマイアミにトレードで放出してしまうのですから、選手補強が迷走しています。

  • 投手成績

 続いてチーム投手成績です。投手成績も防御率・失点・自責点・被打率がナ・リーグ15チーム中8~11位ですので、打撃成績同様、下位に位置しています。

防御率 完封 セーブ 失点 自責点 本塁打 与四球 奪三振 WHIP 被打率
4.84 2 13 295 279 93 235 524 1.43 .253
10位 11位 6位 8位 11位 14位 14位 7位 11位 10位

 個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。

  名前 勝利数 先発試合数 イニング 防御率 WHIP
先発 ガレン 3 12 72 2.75 1.11
ウィーバー 1 12 52 6.58 1.56
ヤング 2 7 46.1 5.44 1.4
クラーク 3 5 43.1 4.36 1.29
バンガーナー 1 9 41.2 6.48 1.44
メリル・ケリー 3 5 31.1 2.59 0.99
  名前 SV 登板試合数 イニング 防御率 WHIP
救援 クライントン 5 29 26 2.42 1.19
ゲラ 0 25 23.2 3.04 1.35
ロンドン 0 24 20 7.65 1.8
ワイドナー 0 24 20 4.5 1.3
ロペス 0 21 19.2 5.95 1.53
ライリー・スミス 0 19 18.1 1.47 1.09

 ガレンはチームでただ一人規定投球回数に達し、防御率2.75と安定した投球をしました。まだ25歳と若く、今後の活躍が期待されます。

  同じ西地区ライバルのSFジャイアンツから、エースのバンガーナーを獲得しましたが、シーズン最後の9月27日に1勝しただけという、残念な結果に終わりました。シーズン最後の2試合では良いピッチングを見せたので来年に期待です。

 救援投手陣も今一つでした。WHIP1.00未満が救援陣に一人もいません。2018年には、マックファーランド、ブラッドリー、平野佳寿、ボックスバーガーと救援投手が充実していましたが、2年でこの4人全員がチームを離れ、すっかり変わってしまいました。

  • まとめ

 優勝するためには、投手ではバンガーナーの復活と、救援陣の整備です。野手も中軸打者が必要です。再建にはかなり時間がかかりそうな印象です。

次は、ナ・リーグ中地区を1位から順番に見ていきたいと思います。