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タンパベイ レイズ 2020年レビュー

今回は、ア・リーグ優勝のタンパベイ・レイズです。

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  • 2020年順位表

今年はア・リーグ東地区1位と地区優勝を果たし、2年連続プレーオフに進出しました。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)

アメリカンリーグ優勝を果たしましたが、ワールドシリーズでは、ロサンジェルスドジャースに2勝4敗で敗れてしまい、初の世界一には届きませんでした。

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2020年 ア・リーグ順位表

スーパースターが不在のチームながら、40勝20敗とリーグNo.1の勝率で地区優勝しました。その成果をたたえ、ケビン・キャッシュ監督が最優秀監督賞(Manager of the Year)を受賞しました。

  • 野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・長打率OPSが、ナ・リーグ15チーム中6~8位と打撃は中位に位置する成績を上げました。

打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 出塁率 長打率 OPS
1975 289 470 80 274 48 .238 .328 .425 .753
- 6位 9位 7位 6位 4位 11位 4位 8位 6位

主なスターティングラインナップは以下の通りです。ブランドン・ロウ以外は平凡な成績ですが、巧みな選手起用で、リーグ6位の得点をあげました。

打順 名前 守備位置 打率 打点 本塁打 OPS
1 メドウズ .205 13 4 .667
2 ウェンドル .286 17 4 .777
3 B. ロウ .269 37 14 .916
4 チョイ .230 16 3 .741
5 アダメス .259 23 8 .813
6 筒香 .197 24 8 .708
7 マーゴット .269 11 1 .679
8 キアマイアー .217 22 3 .683
9 ペレス .167 13 1 .475

このラインナップを見て、おかしいと思う方がいらっしゃると思います。プレーオフで大活躍したアロサレーナが入っていません。アロサレーナは、8月下旬にメジャーリーグに昇格したので、レギュラーシーズンは76打席しか立っていません。そのレギュラーシーズン最後の1ヶ月で、7本塁打OPS 1.022と圧倒的な長打力を発揮し、ポストシーズンでは、スタメンに抜擢されました。デレク・ジーターの持つポストシーズン新人記録を塗り替える29安打を放ち、ホームラン10本、OPS 1.273と、レギュラーシーズンを上回る活躍を見せました。来年の新人王候補ナンバーワンです。しかし、オフにドメスティックバイオレンスの疑いで拘束されたというニュースが入ってきましたので、来年の活躍が不透明です。

 日本人選手では、今年から筒香が加入しました。打率は1割台で、速球が打てないという評価が定着していますが、来年は奮起して欲しいです。

 タンパベイレイズのスター選手は、キーマイヤーです。彼の外野守備は特筆ものですが、今年はゴールドグラブ賞の候補にすら選ばれませんでした。

  • 投手成績

投手成績は防御率・失点・自責点奪三振・WHIPがア・リーグで2~3位という優秀な成績でした。投手力で優勝したことがわかります。

防御率 完封 セーブ 失点 自責点 本塁打 与四球 奪三振 WHIP 被打率
3.56 4 23 229 209 70 168 552 1.22 0.238
2位 4位 1位 3位 3位 4位 3位 2位 3位 5位

個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。

  名前 勝利数 先発試合数 イニング 防御率 WHIP
先発 グラスノー 5 11 57.1 4.08 1.13
ヤーブロー 1 9 55.2 3.56 1.19
スネル 4 11 50.0 3.24 1.20
モートン 2 9 38.0 4.74 1.39
レミング 5 5 32.1 2.78 1.08
  名前 セーブ 登板試合数 イニング 防御率 WHIP
救援 フェアバンクス 0 27 26.2 2.70 1.39
トンプソン 1 25 26.1 4.44 1.41
スレガーズ 2 11 26.0 3.46 0.88
カーティス 2 17 25.0 1.80 0.96
ループ 0 24 25.0 2.52 0.84
カスティー 4 22 21.2 1.66 1.06
ビークス 1 12 19.1 3.26 1.29
アンダーソン 6 19 16.1 0.55 0.49

先発は、1人も規定投球回数に達しませんでしたが、モートン以外の4人はWHIP1.20以下と安定した投球をしていました。

救援陣は、多彩なラインナップで、WHIP1.00以下が4人もいます。年俸を抑えて強いチームを作るために、比較的安価でポテンシャルの高い投手を集め、的確な采配でチーム全体の失点を少なく抑えたと言えます。

  • まとめ

タンパベイ・レイズから、シルバースラッガー賞ゴールドグラブ賞、サイヤング賞、最優秀救援投手賞、MVPは、選ばれませんでした。唯一の受賞は、最優秀監督賞です。突出したスターがいない中で、監督による選手のやりくりで優勝したということを物語っています。

次は、ア・リーグ東地区2位のニューヨーク・ヤンキースです。