今回は、ア・リーグ西地区4位のロサンゼルス・エンゼルスです。
大谷選手が入団してから、俄然日本人の注目度が上がったチームです。大谷選手以外にも、引退後の殿堂入りが確実なアルバート・プホルスや、現役最強打者マイク・トラウト、ショートの守備の達人アンドレルトン・シモンズなど、野手は有名選手ぞろいのチームです。
-
2020年順位表
今年はア・リーグ西地区4位です。(黄色ハイライトは、プレーオフ進出チーム)
-
野手成績
チーム打撃成績を見ていきましょう。得点・長打率・OPSが、ア・リーグ15チーム中4~5位と打撃は上位に位置する成績を上げました。トラウトという稀代の強打者がいる上に、オーナーが攻撃的な野球が好きなのか、有名な野手をFAで獲得するチームですので、打撃成績は良い成績をあげるチームです。
打数 | 得点 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | 294 | 501 | 85 | 285 | 21 | .248 | .332 | .430 | .762 |
- | 4位 | 5位 | 5位 | 4位 | 11位 | 5位 | 2位 | 5位 | 5位 |
主なスターティングラインナップは以下の通りです。
打順 | 名前 | 守備位置 | 打率 | 打点 | 本塁打 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | フレッチャー | 二 | .319 | 18 | 3 | .801 |
2 | 大谷 | 指 | .190 | 24 | 7 | .657 |
3 | トラウト | 中 | .281 | 46 | 17 | .993 |
4 | レンドン | 三 | .286 | 31 | 9 | .916 |
5 | プホルス | 一 | .224 | 25 | 6 | .665 |
6 | アップトン | 左 | .204 | 22 | 9 | .711 |
7 | アデル | 右 | .161 | 7 | 3 | .478 |
8 | スタッシ | 捕 | .278 | 20 | 7 | .886 |
9 | シモンズ | 遊 | .297 | 10 | 0 | .702 |
ワシントン・ナショナルズから今年FAで移籍してきたレンドンは、OPS.916 と期待通りの活躍をしました。
How many ants does it take to lift a baseball out of the ballpark?
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年9月6日
Just one: ⬇️ pic.twitter.com/XZhJrUXdaY
トラウトは、今年もシルバースラッガー賞を獲得し、8回目の受賞です。2012年にレギュラーに定着してから、賞を逃がしたのはケガで1ヶ月半欠場した2017年だけです。2015年からOPS.990を下回ったことがありません。2012年にレギュラーに定着以降OPS.900を下回ったこともありません。選球眼がよく出塁率が高いだけでなく、長打力もあるので、毎年安定した成績を残しています。最近こそ盗塁が少なくなりましたが、走力もあります。将来の殿堂入り確実な選手です。トラウトはポストシーズンでプレーしたのが2014年の1回しかないのが残念なところです。全盛期の間にワールドシリーズに進出して欲しいです。
First player to win a #SilverSlugger eight times by their age-28 season. 🐐 status.@MikeTrout pic.twitter.com/9eF692mQqq
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年11月5日
26歳のフレッチャーは、昨年レギュラーに定着して、今年は打率3割を打ち、確実に成長しています。守備でも、本来のセカンドに加え、シモンズの欠場期間はショートを守り、サードも数試合守るなど、内野はどこでも守れる器用さも見せました。今後はタイトルや賞を取れるように頑張って欲しいです。
Catch and release. pic.twitter.com/Imhau0fPGo
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年8月24日
このチームで語らなければならないのは、通算成績が3000本安打、600本塁打、2000打点を超え、将来の殿堂入り確実なプホルスです。しかし近年明らかに年齢的な衰えを隠せなくなってきました。2011年まで在籍していたカージナルスではOPS1.000を上回るシーズンがほとんどで、OPS.900を下回ったことが1回もなかったのに、エンゼルスに移籍してからはOPS.900を上回ったことがなく、2012年に1度OPS.859をあげたあとは、ずっとOPS.800を下回り、今年はOPS.665という結果でした。残念ながらエンゼルスに来てからは、賞やタイトルとは無縁です。
Albert Pujols con @Cardinals y @Angels, fue el jugador con más carreras empujadas entre 2010 y 2019
— Carlos Parra Machado (@cparramachado) 2020年6月4日
Pujols en 1424 juegos, impulsó 963 carreras, en su trayectoria en MLB en 14 campañas ha remolcando más de 100 carreras, su tope personal 137 rayitas producidas en 2006 con STL. pic.twitter.com/dxhld5jXSt
今年はアップトンがOPS.711、大谷がOPS.657と期待を裏切りました。アップトンと大谷にはOPS.800を打てる実力があると思いますので、来年の復活を期待します。
Upton sends one to the rocks! pic.twitter.com/lyloLotLvG
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年8月31日
A Shohei Ohtani homer bringing in Mike Trout and Anthony Rendon is EVERYTHING. pic.twitter.com/fokkVRKir3
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年8月23日
守備では、ゴールドグラブ賞4回のシモンズ。ただ今年はケガで30試合の出場にとどまり、賞を獲得できませんでした。シーズン終了後にはFAになりました。
Ain't no thang. pic.twitter.com/gfDmlHFogy
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年9月6日
-
投手成績
投手成績は防御率・失点・自責点がア・リーグ15チーム中で12~13位と下位の成績です。
防御率 | 完封 | セーブ | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 与四球 | 奪三振 | WHIP | 被打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
5.09 | 2 | 12 | 321 | 297 | 82 | 199 | 523 | 1.32 | 0.245 |
13位 | 8位 | 12位 | 14位 | 13位 | 12位 | 8位 | 7位 | 9位 | 9位 |
個人投手成績も見ていきましょう。主な先発・救援投手は以下の通りです。
名前 | 勝利数 | 先発試合数 | イニング | 防御率 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|
先発 | ヒーニー | 4 | 12 | 66.2 | 4.46 | 1.23 |
バンディ | 6 | 11 | 65.2 | 3.29 | 1.04 | |
カニング | 2 | 11 | 56.1 | 3.99 | 1.37 | |
サンドバル | 1 | 6 | 36.2 | 5.65 | 1.34 | |
バリア | 1 | 5 | 32.1 | 3.62 | 1.11 | |
テヘラン | 0 | 9 | 31.1 | 10.05 | 1.76 |
名前 | セーブ | 登板試合数 | イニング | 防御率 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|
救援 | アンドリース | 2 | 16 | 32.0 | 4.50 | 1.00 |
メイヤーズ | 2 | 29 | 30.0 | 2.10 | 0.90 | |
ペーニャ | 2 | 25 | 26.2 | 4.05 | 1.31 | |
バトリー | 5 | 27 | 26.1 | 5.81 | 1.41 | |
ラミレス | 0 | 21 | 21.0 | 3.00 | 1.14 | |
バーンズ | 0 | 18 | 18.0 | 5.50 | 1.28 | |
ロブレス | 1 | 18 | 16.2 | 10.26 | 1.74 |
先発は、トレードでオリオールズから獲得したバンディがキャリアハイの活躍をしました。今年のエンゼルスのエースと言っていい活躍です。
ꓘKꓘKKꓘꓘꓘKKKKing Bundy 👑 pic.twitter.com/P0uc5NQENQ
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年9月10日
ヒーニーも規定投球回数に達し、4勝、防御率4.46、WHIP1.23は、先発2番手として十分な活躍です。
What a performance from @Heandog8 last night. 👏👏👏 pic.twitter.com/zga1cxpIOl
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年8月29日
カニングスは、2勝どまりでしたが、ゴールドグラブ賞を獲得しました。
🌟 GOLDEN 🌟
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年11月4日
Congratulations, @griffin_canning! pic.twitter.com/WKofSvEBdC
これに大谷選手が復活すれば、先発投手陣は安定しそうです。
救援陣は、5セーブをあげた投手が1人、2セーブが3人、1セーブが1人で、そのうち4人は防御率4点を超えていて、抑え投手を固定できませんでした。その中から、9月に2セーブをあげ、月間最優秀救援投手賞(AL Reliever on the month)を受賞したメイヤーズが頭一つ抜け出した感じです。来年、抑え投手として固定できるかどうか注目です。
Congratulations to @Walshey21 and Mike Mayers on taking home some awards for the month of September! 🏆 pic.twitter.com/bM1ajN1RzR
— Los Angeles Angels (@Angels) 2020年9月28日
-
まとめ
このチームも課題は投手の救援陣ですが、あと数人良い投手を集めれば安定しそうな感じがします。打撃陣は能力が高いですし、来年は割と期待できるかもしれません。
次は、ア・リーグ西地区5位のテキサス・レンジャーズです。