今回のブログは、12月8日に発表されたランス・リン投手がテキサス・レンジャーズからシカゴ・ホワイトソックスへ移籍したトレードについて書いていきます。少し前の話題ですが、気になったトレードだったので取り上げました。
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ホワイトソックス-レンジャーズ トレード
Welcome to the White Sox, Lance Lynn!
— Chicago White Sox (@whitesox) 2020年12月8日
We’ve acquired RHP Dane Dunning & LHP Avery Weems from the White Sox in exchange for RHP Lance Lynn. pic.twitter.com/T3U6GMusX2
— Texas Rangers (@Rangers) 2020年12月8日
まずは、トレードの概要から。
レンジャーズ→Wソックス:リン
Wソックス→レンジャーズ:ダニングと若手左投げ投手1人
このトレードでWソックスはリン・ジオリト・カイケルの安定した先発3本柱となるので、「すごい先発投手陣になるなぁ」というのが第一印象でした。
Lucas Giolito.
— Chicago White Sox (@whitesox) 2020年12月12日
Dallas Keuchel.
Lance Lynn.
You absolutely love to see it. pic.twitter.com/ipf8Hx0cCO
Wソックスが獲得したリンは、2012年から2019年まで、トミー・ジョン手術で登板しなかった2016年を除き、毎年2桁勝利、150イニング以上の登板をするというタフな投手です。33歳で、3年契約の最終年のリンを獲得したところをみると、ホワイトソックスは「2021年は絶対に優勝する」という本気度を感じます。
一方で、レンジャーズが獲得したダニングは、今年初めてメジャーで登板し、7試合に先発してこれから先発投手として活躍が期待される26歳です。長い目でみると、レンジャーズにとっても良いトレードだったと思います。
トレードで獲得するリンを加えて、放出するダニングを抜いて、2020年の成績を入力して比較してみました。下の表をご覧ください。
2020年先発成績一覧
年齢 | 名前 | 勝 | 敗 | 防御率 | 先発 | 投球回 | 被安打 | 奪三振 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
26 | ジオリト | 4 | 3 | 3.48 | 12 | 72.1 | 47 | 63 | 1.04 |
32 | カイケル | 6 | 2 | 1.99 | 11 | 63.1 | 52 | 93 | 1.09 |
25 | シーズ | 5 | 4 | 4.01 | 12 | 58.1 | 50 | 58 | 1.44 |
26 | ロペス | 1 | 3 | 6.49 | 8 | 26.1 | 28 | 46 | 1.63 |
26 | ダニング | 2 | 0 | 3.97 | 7 | 34.0 | 25 | 19 | 1.12 |
27.0 | 合計 | 18 | 12 | 3.61 | 50 | 254.1 | 202 | 242 | 1.25 |
移籍後のメンバーによる2020年先発成績一覧
年齢 | 名前 | 勝 | 敗 | 防御率 | 先発 | 投球回 | 被安打 | 奪三振 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
33 | リン | 6 | 3 | 3.32 | 13 | 84.0 | 64 | 89 | 1.06 |
26 | ジオリト | 4 | 3 | 3.48 | 12 | 72.1 | 47 | 97 | 1.04 |
32 | カイケル | 6 | 2 | 1.99 | 11 | 63.1 | 52 | 42 | 1.09 |
25 | シーズ | 5 | 4 | 4.01 | 12 | 58.1 | 50 | 44 | 1.44 |
26 | ロペス | 1 | 3 | 6.49 | 8 | 26.1 | 28 | 24 | 1.63 |
28.4 | 合計 | 22 | 15 | 3.49 | 56 | 304.1 | 241 | 296 | 1.23 |
双方のチーム合計の数値を比較すると、以下のようになります。
勝利数:18→22
防御率:3.61→3.49
奪三振:242→296
WHIP:1.25→1.23
リンとダニングが入れ替わると確かに全ての数字は上昇しますが、リン・ジオリト・カイケルのエース級の先発3本柱が確立するというイメージほど数字が上がらない印象です。それでも2021年はこの3先発投手が活躍すれば、打力があるチームなのでかなり優勝に近づくはずです。あとはコロメがFAで抜けた抑えの補強が、Wソックスに残された課題です。今オフのFA市場には、ヘンドリックス、ハンド、ローゼンタール、コロメ、ジェフレス、マランソン、クリッパードなど、実績のある救援投手がまだ沢山残っているのでこれからの動きに注目です。
2020年のホワイトソックスの成績はこちら↓↓↓
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アダム・イートン 獲得
上の記事(2020年Wソックスの先発投手陣)を書いていて、ふと思うことがありました。
リンのトレードから2日後の12月10日に、Wソックスはアダム・イートン外野手をFAで獲得しました。イートンは4年ぶりのWソックス復帰です。
Official: The Chicago White Sox have agreed to terms on a one-year, $8-million contract with outfielder Adam Eaton, which includes a club option for 2022.
— Chicago White Sox (@whitesox) 2020年12月10日
Welcome back, @AdamSpankyEaton! pic.twitter.com/4jGSQmQMRD
イートンは、2016年12月にシカゴ・Wソックスとワシントン・ナショナルズ間のトレードでワシントン・ナショナルズに移籍していました。概要は以下の通りです。
ナショナルズ→Wソックス:ジオリト・ロペス・ダニング(2020年の先発投手陣)
このトレードは言ってみれば、イートン1人を4年間ナショナルズに貸したことで、Wソックスは、2020年の先発投手3人を獲得したと解釈できます。もっと言えば、その3先発投手の1人であるダニングを放出してリンを獲得するのですから、イートンの4年間と引き換えに、リンとジオリトというエース級2人と若手先発のロペスを獲得したようなものです。今振り返ると、このイートンのトレードはWソックスにとって大きな収穫でした。トレードの結果というのは数年経ってみないと本当の成果は分からないですね。
ワシントン・ナショナルズは、2019年にワールドシリーズを制覇し、その年イートンはレギュラーとして活躍していたので、ナショナルズにとっても良いトレードでした。
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