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【MLB 2023年 レビュー】フィラデルフィア・フィリーズ

今回は、ナ・リーグ東地区2位のフィラデルフィア・フィリーズです。

2023年順位表

今年は90勝72敗で、ナ・リーグ東地区の2位となり、ワイルドカードの勝率トップで、2年連続してポストシーズン進出を果たしました。前年はワールドシリーズに進出しましたが、今年はナ・リーグチャンピオンシリーズでAZダイヤモンドバックスに3勝4敗で惜しくも敗退しました。ワイルドカードゲームは同地区のMIAマーリンズに2連勝、ディヴィジョンシリーズでは、レギュラーシーズンでは5勝8敗と負け越していた強力打線を誇るATLブレーブスを抑えて、3勝1敗で勝ち抜くなど、ポストシーズンの戦いぶりは見事でした。

2023年 ナ・リーグ順位表(MLB公式サイトより)

野手成績

チーム打撃成績を見ていきましょう。ナ・リーグ15チーム中、得点と打率は4位、本塁打数、長打率、OPSが3位と、多くの打撃指標でリーグ上位の成績でした。

PHIフィリーズ 打撃成績
Pos Name Age G AB R H HR RBI SB BA OBP SLG OPS
C J.T. Realmuto 32 135 489 70 123 20 63 16 .252 .310 .452 .762
1B Kody Clemens* 27 47 139 15 32 4 13 0 .230 .277 .367 .644
2B Bryson Stott* 25 151 585 78 164 15 62 31 .280 .329 .419 .747
SS Trea Turner 30 155 639 102 170 26 76 30 .266 .320 .459 .778
3B Alec Bohm 26 145 558 74 153 20 97 4 .274 .327 .437 .765
LF Kyle Schwarber* 30 160 585 108 115 47 104 0 .197 .343 .474 .817
CF Brandon Marsh* 25 133 404 58 112 12 60 10 .277 .372 .458 .829
RF Nick Castellanos 31 157 626 79 170 29 106 11 .272 .311 .476 .788
DH Bryce Harper* 30 126 457 84 134 21 72 11 .293 .401 .499 .900
Pos Name Age G AB R H HR RBI SB BA OBP SLG OPS
3B Edmundo Sosa 27 104 279 34 70 10 30 4 .251 .293 .427 .719
LF Jake Cave* 30 65 184 18 39 5 21 3 .212 .272 .348 .620
CF Johan Rojas 22 59 149 24 45 2 23 14 .302 .342 .430 .771
C Garrett Stubbs* 30 41 113 15 23 1 12 2 .204 .274 .283 .557
UT Josh Harrison 35 40 103 8 21 2 10 0 .204 .263 .291 .554
OF Cristian Pache 24 48 84 12 20 2 11 2 .238 .319 .417 .736
  Team Totals 28.6 162 5541 796 1417 220 771 141 .256 .327 .438 .765
  Rank in 15 NL teams     2 4 4 3   3 4 5 3 3
Provided by Baseball-Reference.com: View Original Table
Generated 12/12/2023.

(青字太文字:シーズン中に他球団から移籍してきた選手)

(赤字斜体字:シーズン中に他球団に移籍した選手)

2023年のフィリーズ打線は、本塁打20本以上を打った打者が6人もいる強力打線でした。その中で本塁打トップは、1番を打つカイル・シュワーバーの47本でした。打率.197はとてもトップバッターとは思えない成績ですが、126四球で.343という高い出塁率を記録しました。彼を1番バッターに据えることで、1番シュワーバー、2番ターナー、3番ハーパーと、左・右・左と交互に並ぶ打線を形成することができました。126四球に対し、安打数は115本と、四球の方が安打より多いという珍しい記録を作りました。

カイル・シュワーバー↓↓↓

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2022年オフにトミー・ジョン手術を受けたブライス・ハーパーですが、5月2日のLAD戦から出場をし、予想よりはるかに早い戦列復帰となりました。手術明けのため、DHに専念すると思われましたが、ファーストのホスキンスがケガで今季の出場ができず、その穴を埋めるために、7月21日のCLE戦でMLBではほとんど守ったことのないファーストのスタメンで出場しました。ポストシーズンを含む9月以降のほとんどの試合で、ハーパーがファーストを守るなど、チームがポストシーズンを勝ち抜くために、大きく貢献しました。2年ぶり3度目となるシルバースラッガー賞も受賞するなど、とてもオフにTJ手術をした選手とは思えない活躍ぶりでした。

ブライス・ハーパー↓↓↓

投手成績

投手成績は防御率・自責点が、ナ・リーグ15チーム中4位、与四球数・奪三振数・WHIPはリーグ3位と、リーグ上位の成績でした。

PHIフィリーズ 投手成績
Pos Name Age W L ERA G GS SV IP H ER BB SO ERA+ FIP WHIP
SP Aaron Nola 30 12 9 4.46 32 32 0 193.2 178 96 45 202 96 4.03 1.151
SP Zack Wheeler 33 13 6 3.61 32 32 0 192.0 168 77 39 212 119 3.15 1.078
SP Taijuan Walker 30 15 6 4.38 31 31 0 172.2 155 84 71 138 98 4.53 1.309
SP Ranger Suárez* 27 4 6 4.18 22 22 0 125.0 129 58 48 119 103 3.90 1.416
SP Cristopher Sánchez* 26 3 5 3.44 19 18 0 99.1 88 38 16 96 125 3.99 1.047
Pos Name Age W L ERA G GS SV IP H ER BB SO ERA+ FIP WHIP
CL Craig Kimbrel 35 8 6 3.26 71 0 23 69.0 44 25 28 94 132 3.81 1.043
RP Matt Strahm* 31 9 5 3.29 56 10 2 87.2 68 32 21 108 131 3.24 1.015
RP Gregory Soto* 28 3 4 4.62 69 0 3 60.1 47 31 22 65 93 3.59 1.144
RP Jeff Hoffman 30 5 2 2.41 54 0 1 52.1 29 14 19 69 180 2.57 0.917
RP Seranthony Domínguez 28 5 5 3.78 57 0 2 50.0 48 21 22 48 114 4.84 1.400
Pos Name Age W L ERA G GS SV IP H ER BB SO ERA+ FIP WHIP
  Michael Lorenzen 31 4 2 5.51 11 7 1 47.1 49 29 20 28 78 5.81 1.458
  José Alvarado* 28 0 2 1.74 42 0 10 41.1 30 8 18 64 249 2.41 1.161
  Bailey Falter* 26 0 7 5.13 8 7 0 40.1 50 23 8 28 84 4.72 1.438
  Andrew Vasquez* 29 2 1 2.27 30 0 0 39.2 35 10 14 34 191 4.29 1.235
  Yunior Marte 28 1 1 5.03 40 0 2 39.1 47 22 17 38 86 4.68 1.627
  Dylan Covey 31 1 3 3.69 28 1 0 39.0 43 16 16 27 117 4.26 1.513
  Connor Brogdon 28 2 1 4.03 27 1 0 29.0 29 13 13 26 108 5.15 1.448
  Andrew Bellatti 31 1 0 5.11 27 0 0 24.2 25 14 12 25 85 4.80 1.500
  Team Totals 29.7 90 72 4.03 162 162 45 1442.1 1318 646 470 1454 107 4.00 1.240
  Rank in 15 NL teams   4 12 4     6 3 4 4 3 3      
Provided by Baseball-Reference.com: View Original Table
Generated 12/14/2023.

(青字太文字:シーズン中に他球団から移籍してきた選手)

(赤字斜体字:シーズン中に他球団に移籍した選手)

先発投手では、15勝のタイフアン・ウォーカー、13勝のザック・ウィーラー、12勝のアーロン・ノラの3人が、1シーズンローテーションを守り30試合以上に先発登板し、二桁勝利をあげました。ザック・ウィーラーは、自身初のゴールドグラブ賞を受賞しました。

タイフアン・ウォーカー↓↓↓

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ザック・ウィーラー↓↓↓

アーロン・ノラ↓↓↓

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安定した先発ローテーションでしたが、この3人に続く先発投手として、シーズン中にDETからトレードでマイケル・ロレンゼンを獲得しました。マイケル・ロレンゼンは中継ぎもできるため、ポストシーズンを戦うのにうってつけの選手です。印象的だったのは、移籍2試合目のWSHナショナルズ戦で、ノーヒットノーランをしたことです。

マイケル・ロレンゼン↓↓↓

救援投手では、クローザーのクレイグ・キンブレルが、71試合に登板、69イニングを投げ、23セーブをあげました。今季はオールスターゲームにも選出されました。

クレイグ・キンブレル↓↓↓

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開幕前予想と比較

開幕前の予想はこちら↓↓↓

mlbfan.hatenablog.com

野手も投手もリーグ上位の成績を残すという開幕前の予想通りの結果となりました。順位予想では、下記のブログに書いたように、ハーパーの復帰が遅れると優勝争いから一歩後退すると予想していましたが、良い方に予想が外れ、5月から戦列復帰し、規定打席にも達し、打率、出塁率、長打率、OPSを記録する活躍をしましたので、3位と予想していましたが、実際の順位は2位になりました。

mlbfan.hatenablog.com

まとめ

野手・投手ともに戦力が整い、2年連続でポストシーズンに進出しました。守備はさておき打撃力のある野手と、先発ローテーション投手が揃ったことが、この結果につながりました。野手で補強が必要なのは、今オフFAとなるホスキンスが守っていたファーストです。ファーストは長打力のある選手が揃うポジションですので、長打力のある野手を獲得できれば、強力打線が今以上に強化されます。投手は、クローザーのキンブレルがFAになりますので、この2つのポジションの補強が欠かせません。

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